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2016年5月7日土曜日

ステロイド依存症からのリバウンドをコントロール

アメリカでは聞かない、”脱ステ”と言う言葉を良く患者様から聞きます。まずは、どうしてアメリカではこの言葉を聞かないのか?アトピーは日本人にしかない病気?脱保湿や温泉療法などもどうしてアメリカに無いのか?

ほとんどの方は子供の間に的確な治療やケアーを教わっているので、成人アトピーの人口がとても少なく、脱ステや民間療法などが流行らない訳です。滞在中の患者様も1カ月ポートランドで生活して一人もアトピーの人を見ないはずです。私も実際成人アトピーと言う方とはアメリカ人生(26年)で一人だけ遭遇した可能性があります(高校の友達で口の周りが荒れるのでハイドロコーチゾンを塗っていました)。乾癬は見たことありますが、友達のケース以外では私はまだアトピーをコントロール出来ていない方とは遭遇した事がありません。

このいった現状でリバウンドや脱ステとか行っている方が更に少数になります。アメリカのドクター達も先進国の日本でハイテクな技術や高性能な車や電化製品を製造している国がどうしてアトピーがこのようになってるかとても不思議に思うようです。漢方や食事療法をまだ行っていると聞くと、とても古風な方針で病気の実態を解らない頃はあてずっぽうで色々と試していた頃もあったが、病気の実態が解るとそういう古風な治療法は無くなっていくはずだと、良く言います。

患者への教育をする時間もなく、ステロイド軟膏や抗ヒスタミン剤を渡され、痒くなったら使って下さい、との指示だけで終わっている方も多いようです。ステロイド軟膏が効かなくなってきたら、強さを上げていき、ベリーストロングまでたどり着くと、それもいずれかは効かなくなるのでリバウンド待ちの状態になります。

今渡米中のお医者様は日本医療学会で、ステロイド外用剤から副腎不全・停止・低下は起こらないと発表しているとおっしゃっていました。お薬を止める事によってアトピーが悪化するだけ、となっているようです。

ベリーストロングを毎日塗布している方が急に止めるとみんなどうなるか解りますね。我々も渡米直前まで使用していた方達の状態を何百人と見てきているので、リバウンドを身近に沢山見ています。顔や足首が腫れたり、左右対称に極度の炎症が出たりするのは内科的な問題です。”アトピーが再発している”以前の症状です。

渡米治療中はリバウンドをコントロールする事によって安全かつ辛くなく強いステロイド軟膏から離脱出来ます。

上記の図のように、波のように出てくるリバウンド(赤いライン)を筋肉注射と内服薬を症状と合わして抑えていきます。本来なら筋肉注射だけで症状が治まっていきますが(深い赤のライン)、リバウンドを起こす方はブーストとして内服薬(緑のライン)を使わないと注射の効果を貫いて炎症が出てきます。大体ステロイド外用剤を止めてから5日から7日目ぐらいに爆発的に悪化するのでそこをコントロールしていきます。当然その間にもスキンケア、感染対処やアレルギー治療を始めるので良い経過が見られますが、リバウンドを経験しない方と比べると波があります。この波の回数も使っていたお薬の強さ、頻度、期間、塗布範囲などによって異なってきます。体質もあり、ラッキーにリバウンドが強く出ない方や、ほんの2カ月ほど毎日塗布しただけによってかなり重症なリバウンドになる方もおられます。

どっちに転んでもドクターが対処してくれます。これらのコントロール無しで日本で脱ステする事はとても危険で、がまん出来ない状態になるケースがほとんどなので、脱ステは危険です。ゆっくりと止めていく事が重要になります。

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