安全な衣類探しや洗濯、家事や料理などから手を守る対策や日常生活のトリガーも対処します。人によって日常生活が異なるのでお仕事の内容や家の作りや生活習慣などもすべてドクターとお話しし、プランを作って行きます。
患者Aは4歳のお子様がおられるので子育て特有のトリガーは手の湿疹になります。アトピーを持っていない方でも手がやられるほどなので、ニュートロジーナのノルゥエー式無香料ハンドクリームをお勧めしています。水にとても強く、べたべたしない保湿剤なので(ノルゥエーの漁師達のために開発されたハンドクリーム)水仕事や料理などにとても強いです。その他、掃除や家事をするときのハンドケアを教わり、感染予防をしっかり行う事により再感染率を下げます。安全な洗濯方法と季節に合したスキンケア、汗の対処などもこれから暑くなっていくのでしっかりとマスターして帰ります。
患者Bは服の下に炎症が多いタイプなので安全な衣類を探す事が重要になりました。安全な衣類というのは素材だけにこだわらず、触り心地が重要になります。女性はどうしても下着がトリガーになりやすいので、ブラジャーもスポーツ系で後ろにフックがついていない物やパンツも股のエリアが擦れないようにボーイショーツ(ぴたっとしたトランクスのようなパンツ)が安全です。後は触り心地を手で触ってみて、擦れるポイント(肩の前、首の周り、下着ライン、胸下、ブラジャーラインなど)が柔らかいかどうか確認する事です。スポーツ系がなぜ良いのかと言うと、通気性や擦れなどを考えてデザインされているのでアトピーの敏感肌にとっても安全な物が多いです。ヘアーカットも指摘され、内側に曲がる髪の毛が首に直接当たっているのでそれが刺激になり首の横ばかりが痒くなっていたようです。スカーフをするように、首へ刺激を与えるとかゆみが発生する場合が多いです。
小さな事でも重なっていくと、どれもアトピーコントロールに繋がります。たかがスキンケア、たかが安全な洗濯方法、たかが衣類探し、たかが汗のコントロール、たかが感染予防、たかがアレルギー治療、たかが。。何か多いですよね。これがアトピー治療の根本になります。ドゥプリマブやステロイドも道具にしかすぎません。患者への教育、道具、ドクターマセソンの知識などすべて含めて一つの治療となるので、一つに集中しない事が治療成功につながります。
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