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2016年2月17日水曜日

アメリカアトピー治療、2月チームの経過

第2週目に突入しました。スキンケアも上手になって来ており、そろそろポートランドの観光が始まって来ています。時差ぼけも無くなり、睡眠が取れるようになり体力も回復して来ているのでエネルギー発散にとても良いです。色々な事を行う事により、あらゆるトリガーと接触したり汗を掻いたりなど、練習にはとても重要です。

3名の中、2名はリバウンド症状があったので、こちらでコントロールする事になりました。リバウンドと言っても、一人の方はロコイドからの”後遺症”であり、正式なリバウンドとは言いません。副腎機能低下や停止では無く、ロコイドを塗っていた場所が赤くほてり、痒くなるのを良く見ます。全身リバウンドで浮腫みや浸出液が出るタイプでは無く、塗っていた場所だけがロコイドを止めると赤く火照るようです。

もう一人の方はリバウンド特有の症状で、全身が熱く、痒いと言うよりも不快感や痛み、腫れなどの症状が出たのでコントロールが必要になりました。毎日浸透度の強いステロイド軟膏を同じ場所に使っていなくても、体の他の部分に毎日使っていると最終的は体の中へ浸透するので、副腎に察知されると毎日使っている事になります。お薬の使い方や正しいケアーの教育を日本でされていなかったので、患者本人では判らなかった事です。”同じ場所に毎日塗っては危険”と言う所までは知っていたようです。

アレルギーイミュノセラピーも第一回目を無事終了し、今週に2回目のラッシュでアレルギー治療を日本で継続する事が出来ます。丁度帰国時が日本の花粉シーズン真っ只中なので早くアレルギー注射が効いてくれる事を願っています。

アレルギーの対処は3つの防御を作ります:

削除法 - これはアレルギースクラッチ検査結果により異なりますが、ダニ防止シーツや空気清浄器、エアコンフィルター掃除(業者に掃除して貰う必要もある場合があります)、畳の上に寝ない事、乾燥機を使って外で拭くを干さない事(外のアレルゲンが濡れた衣類に沢山付くので)などが基本です。

抗ヒスタミン剤 - アメリカではこのお薬はもう20年近くは処方がいらなくなり、長期安全性データなども出ているので、妊娠している女性でも使えるクラスBのお薬となっています。抗ヒスタミン剤は症状が出てから使う物では無く”鎧”のように使う、予防性のお薬です。一度体内に出てしまったヒスタミンを止める事は出来ませんが、ヒスタミンを出させないようにするブロックです。花粉シーズン前から使い始める事によって一番効果が発揮します。使っていてあまり効果が実感できないのは、症状を抑える効果と言うよりも、次に接触するアレルゲンから体を守ってくれます。今はアメリカのコストコでカークランド銘柄のジェネリックですと365錠入りのボトルが$12.00で売っています。日本で国民保健利用で購入するぐらい安いかも知れません。

イミュノセラピー - アレルギー治療を行う事により、100%防ぎきれない空気中アレルギーから体を守ります。免疫を”鈍感”にさせるために行うので、過敏になっているアトピー性の免疫にとても効果があります。2週間に1回注射を打つのが少し面倒な所がネックです。アレルギーの数が少ない方は舌下もありますが、とても少ない数でしか治療が出来ません。今の技術では接触性と食べ物アレルギーの治療法は医学的には存在しません。

日本へ帰国後が本当の治療の始まりなので、あらゆる対処を行い、安定した肌を長く継続する事をゴールとしています。一人一人、アトピーはかなりの個人差があるので、特有なトリガーを追究する事が重要になります。生活環境からお仕事の内容など、すべて見て行きます。”アトピーの方全員が良くなる特効薬”があればとても楽ですね。今の技術ではアトピーの因子を基で止める生物薬しかないですが、まだ市場には出ていません。アメリカでは2018年ぐらいが見込みなのでとても楽しみです。日本の製薬会社もアトピー用生物薬研究がPhase2に入ったので、競争が始まりましたね。これだけ製薬会社が莫大な金額を出して研究を始めていると言う事はニーズを理解して来ていると思っています。アトピーで苦しんでいる方達の声がやっと医学の世界に届いて来ているかも知れません。

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