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2020年6月5日金曜日

コレクチム、効果と安全性は?

日本で世界初のJAK阻害剤の軟膏バージョンが今月認可されるようです。
JAK系のお薬は内服薬としてすでに市場に出ている物もあれば(アトピー治療以外での使用)、現在臨床試験中の物もあります。

昔のプロトピック認可の頃と同様、”アトピー救世主”のように取り上げられるのはマーケティングとなります。

アトピー治療の道具として、新たな武器として使用が考えられるのは:
プロトピックが合わない人がこれを代用
局所的にしぶといエリアをこれで叩く
顔に使えるので、強度のステロイドを使えない部分にこれを使う事が可能のはず
(効力はTriamcinolone、通称タックと匹敵すると言われています)
アメリカでは子供の研究データもあるので、日本でも子供に使えるようになるはず

失敗するリスク:
アトピーの炎症が広範囲の場合、これを全身とかに塗り吸収率が高いと白血球数値が下がる可能性がある。JAK1内服薬での副作用でこれが見られるので、外用剤でもあまりにも広範囲に使用すると内服薬レベルでの吸収率がリスク
これだけ塗って、ケアを全くしないと効果は減少する
白血球数値が下がると感染リスクが上昇する

非ステロイドだと思い、大量に長期間塗布すると、副作用のリスクが心配なので、日本の医師からこのお薬の安全な使い方の教育・指示をきちんとしてもらう必要があります。怖がらなくても良いですが、非ステロイドと言う言葉に惑わされ、使いまくると良くない結果になる可能性があります。
市場に出てから新たな副作用や治験では判らなかったデザインの問題など明確になるので、それらも慎重に見ながら使う事をお勧めします。

新たな武器として使えるのは全体的にはプラスだと思います。

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