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2015年10月6日火曜日

日本へのお薬発送と税関の問題

今回の投稿は渡米患者された方達の情報になりますが、重要なので更新する事にしました。

ここ最近になってお薬の発送がものすごく困難になりました。今までの10年間は、たまーに税関で止められる事がありましたが、最近はほぼ全部開けれらるようになりました。我々も厳しくなるたびに工夫をしていますが、税関の係員や日本でのマスコミなどによって厳しさが異なるようです(痛み止め事件やセレブのパーティドラッグ輸入など)。



幸い、痛み止めの出荷はあまりないですが、アレルギーボトルやニキビ用のお薬、免疫制御剤などが止められるケースが多いです。高価な物なので患者様も心配します。

必要な書類や成分、処方箋などすべて同封しているのにも関わらず止められるので、税関側からの書類を提出する必要があります。

最近に、我々の古くから治療を受けている患者様から貴重な情報を頂きました。患者からの視点でどのような方法でお薬(このケースはアレルギーボトル)を税関から通して貰ったかの手順と書類を送って頂きました。


2015年版 税関で止まった場合の手続き方法
※時期や場所により、手続きに差があるようです。参考程度にご覧ください。

STEP1 厚生局に必要書類を提出します。
  外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせ」というハガキが、簡易書留で届きます。
  注射液の冷蔵保存を依頼するため、ハガキ中央に書いてある税関に電話連絡をして、どの郵便局で保管されているのかを確認します。ハガキ左上にある「通知番号」が必要になります。
  ②で教えていただいた郵便局に電話をして、冷蔵保存を依頼します。
  ハガキ右側、連絡事項に書いてある【問い合わせ先】に電話をして、手続き方法を聞きます。
私の場合は、関東信越厚生局が窓口でした。個人使用のための輸入かどうかの確認と(「はい」と答えました)、今まで薬監証明を出したことがあるのかを聞かれました。輸入前に薬監証明が必要であることの説明も受けました。
  ホームページを見ながら説明されます。
関東信越厚生局⇒医薬品等[薬監証明]⇒輸入手続きで税関から連絡のあった方へ
⇒5.個人使用のために輸入
  提出書類は、ホームページからダウンロード可能です。必要事項を記入し、厚生局に送ります。
【提出書類】
■「輸入報告書」2提出⇒記入見本あり。別紙ご参照ください。
■「商品説明書(個人・医療従事者用医薬品)」1枚提出⇒記入見本あり。別紙ご参照ください。
Invoice(高沢さんから送られたメールに添付されている書類。送り状のことです。商品の内容が書かれています。)
use written directive(高沢さんから送られたメールに添付されている書類。これが「医師からの使用指示書」になります。)
  ■はがきのコピー(表面のみ)
  ■返信用封筒(A4が入る大きさの封筒に切手を貼って、自分の住所と名前を書いて送ります。封筒は、A4が三つ折りで入る大きさ「長形3号」が便利です。)

 STEP2 税関に薬監証明を送ります。
  厚生労働省確認済み印と割り印のついた「輸入報告書」が届きます。これが薬監証明です。
  はがき中央に書いてある、税関に電話連絡。
  薬監証明をファックスするよう言われます。担当者名とFAX番号を伺い、FAX送信。
  注射到着。到着時に、通関料や税金が請求されます。
私の場合は、70ドルの注射液2本で、900円でした。

到着までの期間:土曜日 はがき到着
        (土日は問い合わせができないため)月曜日 税関と厚生局に連絡
        火曜日 厚生局に書類送付
        木曜日 厚生局より薬監証明が届く
        金曜日 税関に、薬監証明をファックス

        土曜日 注射液到着

とても貴重な情報ですね。

提出書類の見本も書いて貰いました:

〔別紙第1号様式〕
※( 医薬品 輸入報告書
          
平成
厚生労働大臣殿
輸入者(受取人)氏名(法人に
あっては名称及び代表者の氏名)     患 者 名     
住所(法人にあっては主たる事務
所の所在地)          患 者 住 所   
電話番号:患者電話番号     
品     名
数  量
業許可等の有無
Trs/Wds/Env←注射液の内容
Mld/cat←注射液の内容
別紙ご参照ください
1
1本 計2(注射の本数)
(      )製造販売業
(      )製造業
□毒劇物輸入業
輸入の目的
①治験(企業)用、②臨床試験(医師)用、③試験研究・社内見本用、④社員訓練用、
⑤展示用、⑥個人用、⑦医療従事者個人用、⑧再輸入品・返送品用、⑨自家消費用、
⑩その他(                      )
誓約事項
(右側の□すべてにチェックを入れる)
上記輸入の目的のために使用するもので、他に販売、貸与又は授与するものではありません。
(個人用又は医療従事者個人用の場合)厚生労働省ホームページの「個人輸入において注意すべき医薬品等について」を輸入前に確認し、輸入後も随時確認します。
(試験研究・社内見本用の場合)人又は人の診断の目的には使用しません。
製造業者名及び国名
James W. Baker MD Allergy Asthma Dermatology アメリカ合衆国
輸入年月日
AWBB/Lの番号
到着空港、到着港又は蔵置場所
平成〇年〇月〇日
はがきにある通知番号を記入
はがき中央に記載のある場所を記入
(例)東京税関東京外郵出張所
(再輸入品・返送品用の場合)再輸入・返送に至った理由及び今後の措置について記載すること。
特記事項



厚生労働省関東信越厚生局
薬事監視専門官
毒物劇物監視員               
Eメール :メールアドレス    
(注)1.※( )欄には,医薬品,医薬部外品,化粧品,医療機器,体外診断用医薬品,再生医療等製品, 毒物,劇物の別を記
入すること。
   2.この様式の大きさは日本工業規格A4とすること。

〔別紙第5号様式〕

商品説明書
(個人・医療従事者用医薬品)

商品名

別紙のとおり
化学名、一般的
名称又は本質
①ヒアルロン酸、②ボツリヌス毒素、③痩身効果、
④アスコルビン酸、⑤歯牙漂白剤、⑥ミノキシジル、⑦アバスチン、⑧サリドマイド、⑨不活化ポリオワクチン、⑩リドカイン、
⑪メラトニン、⑫ヨウ化カリウム、⑬タミフル、
⑭シルデナフィル、⑮漢方
⑯その他( 指示書のとおり               )
用途

①ガン治療、②強壮剤・ED薬、③うつ・気分障害・不眠治療、
④栄養補充、⑤美容、⑥避妊、⑦アレルギー治療、⑧育毛、
⑨ワクチン、⑩皮膚麻酔、⑪眼科治療、⑫歯科治療、
⑬特定疾病治療、⑭震災関連、⑮動物の治療、
⑯その他(                         )
※特定疾病:介護保険法施行令第2条に規定する疾病(ガンを除く。)
具体的な用途
(効能又は効果)
アレルギー反応の緩和
規格
5cc/ボトル
(注) 1.この用紙は承認等を受けていない医薬品を個人用又は医療従事者個人用の目的で輸入する場合に提出すること。
2.この様式の大きさは日本工業規格A4とすること。

アレルギーボトルの場合は上記の書き方になります(ボトル数や内容成分は患者によって異なりますが)。

この手順は、お薬が税関で止められた場合のケースですので、毎回必要ではありません。但し今後の税関の方針では、お薬をすべて止められる場合は必ず必要になってくるかも知れません。。違法のドラッグなどから日本を守る体制だと思いますが、正式な患者達も流れ弾を食らう事になりますね。

細かく手順を書いて頂いて有難うございました。渡米患者からのサポートネットワークはとても重要な事だと心から信じています。感謝しております。

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2015年9月29日火曜日

8月~9月チーム、渡米アトピー治療チーム終了

9月チームも無事治療終了しました(1名は居残りとなりましたが、治療前に可能性として相談はしていた方です)。

 (患者様のご要望により修正を加えています)


さよならパーティーは骨付きリブ、厚切りポークチョップ、プレッゼルディナーロール、スモークサーモンディップ、ミニピーマンのBBQ焼き、マッシュポテトとデザートにティラミスケーキを食べました。ワインはオレゴン産のTroon・Druids Fluidと言うブレンド系の赤ワインを出しました。オレゴンはピノ・ノアールが有名ですが、滞在中に個人で購入して飲んでいたようなので日本では飲めないブレンド・赤ワインを選びました。


日本ではオーブンがあまり設置されていないようなので、アメリカならではのオーブン料理を作りました。

(これから食べる前に写真を撮るようにします)

(*手作りではありません)

治験中の患者様も参加して頂き、新薬のお話しや今までのアトピー治療の会話などで盛り上がりました。治験の方も3ヵ月か4ヶ月目の滞在なので、私のワイフと少し英語で会話していたのにびっくりでした。

患者達の変化は当然ですが、親子の変化が私の視点では一番強く見れました。アトピー性皮膚炎がどれだけ家庭内での影響があるかは逆の方向から見ると良く判ります。渡米された時は動揺・パニック・ストレスが明らかに判ります。娘に対する心配、混乱、果てしない治療法のリサーチなどで肉体も精神も疲れ果てているのが言葉にしなくても見れます。

パーティの時はとても明るく、本当に顔が白くなったような気がします。物理的にストレスが影響していたと思います。終盤はシアトルも行き、ショッピングや観光を娘さんと楽しんでいました。正直患者として渡米した娘さんよりもお母さんの方が間接的に治療効果があったような気が。。

もう一人の方は、滞在中に色々なトリガー(悪化の要因)を追求出来、皮膚もかなり安定し、渡米時よりも笑顔が多かったです。我々は精神セラピーのスペシャリストではありませんが、客観的に患者達の変化を1ヵ月間の間に見れます。病気を解決する事によって肩の荷が軽くなり、やっと他事に気を配れるようになるので生活の質はぐんと上がると信じています。帰国時の笑顔が、偽笑顔であっても、渡米時はそれすら出来ていなかったので(口事もものすごく少ない、はい、いいえもあまり言えない人もいる)前向きに治療は進んでいると思います。

ドクターマセソンが最後の診察でみんなに言う事は”このアメリカ治療がアトピー治療の最後ではありませんよ、これは治療の始まりです。帰国してからお仕事や学校、子育てなどが始まり、生活していく上でアトピーをコントロールするのが重要です。これからも何か起こるかも知れませんが、いつも連絡を取り合って、診察が必要な場合は鮮明なお写真を撮って、判らない事があればいつでも聞いて下さいね。”とアドバイスしてくれます。

我々も患者様達が安心して帰国出来るように、会社更生やサポートチームを作って行きました。何層にもある安全網を作り、これがだめならこうしよう、あれがだめならこれを使ってみる、など今までの経験と自信によりプロトコルを作成する事が出来ました。人生、何が起こるか判らないので(妊娠、引っ越し、他の病気、仕事チェンジなど)その都度対処していくのが我々の役目です。

この治療プログラムは一生忘れない経験だと我々は信じています。ブログを読んで下さっている方達、このプログラムを支援して頂いている方達にも心から感謝しております。

8月~9月チームの皆さん、お疲れ様でした。

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2015年9月16日水曜日

8月チーム、渡米アトピー治療経過

現在治療の中盤ですが、スムーズに進行しています。全員理解力も強く、指示もきちんと従いスキンケアもマスターしてきています。

8月~9月にかけて、ポートランドの気候はかなり変動するのでケアーの練習にはとても良いです。暑い日もまだあるので、汗の対処や安全な日焼け止めを試したり、スキンケアの量を調節したりする必要があります。涼しくなるとスキンケアの量が増え、安全な衣類選びなどが重要になります。

中盤になると、ドクターから”滞在中にもっと皮膚をチャレンジしなさい。外へ出て、汗をかいて、少し運動したり、日本でしているようなアクティビティを行ってください。ここで何か起こると練習にもなり、日本で炎症がでてもパニックにならないようにしましょう”と指示されます。今週は家の母と一緒にみんなでシアトルへ行くようです。


患者A
親子で渡米し患者本人は学生さんです。子供の頃からアトピーを患っており、四国の有名なクリニックで治療もされておりお薬に対して恐怖感を抱いていました。このクリニックは2005年~2007年の間でものすごく注目され、我々の治療に参加する70%の方達はそこでの治療トラブルを起こして渡米されていました。最近はあまり聞かなくなったので、久々のケースでした。幸い、リバウンドを起こすぐらいお薬を使用していなかったのと、色素沈着がほぼ無いので、年齢が若いというのもあり、皮膚の色は普通に戻る見込みです。

年齢が若い方が回復力もあり、まだ知識がすんなりと入るのでとても良いタイミングで治療に参加出来たと思います。アトピー年月も浅いので色素沈着の取れ具合なども良いです。女性にとってはとても重要な事だと思います。


患者B
アメリカに住居されている日本人で、長期間に渡ってアトピーを患っています。今までにアメリカ住居・永住されている日本人の方は約10名ほど治療に来られています。アメリカだからと言ってすべての病院が良い訳ではありません。日本特有のアトピー患者はアメリカのドクターでも現状を理解していないとかなり手こずる事になります。

長期間、内服ステロイドを使用していたため(1年以上、毎日)副作用を最小限に抑えるように、ゆっくりとお薬の量を減らしていく段階です。我々もこういうケースはあまり見ないので、慎重に進めています。1ヵ月の治療プランでは終わらない見込みなので、いわゆる”居残り”となりそうです。内服ステロイドの場合、外用剤とは対処が違い、ドクターからは”Different Animal”別物、と判断されています。アトピー以前の問題で、健康面でのダメージが一番心配されております。

現在は良い状態を維持されており、アメリカでの生活も慣れているので他のメンバーからすると頼れる存在となっています。


患者C
子供の頃からアトピーを患っており、成人までに上がり下がりを繰り返しています。数年前に脱ステにより、リバウンドを2回経験されております。日本のアトピー患者履歴を読むと”脱ステ”を良く聞きます。ステロイドをいずれか止めないといけないし、強さも上がる一方で止むを得ず”脱ステ”になってしまう訳ですが、かなり危険な状態になります。サポートもあまり無く、リバウンドを耐えるのは想像を絶する苦しみだと思います。感染も酷くなり、体温も保てないので常に寒い状態(全身火傷と似ている)、気の狂うような痒みに襲われ、希望も失うと思います。

この状態で、医師に対する疑心なども抱き渡米治療されたのは勇気がある方だと思います。現状はまだ少し痒みが部分的に残っていても、不眠症もだいぶ改善され、初日とは比べものにならないぐらい肌も安定し、乾燥もだいぶ治まり、正しい治療の知識も教育出来ています。


後残り1週間で帰国されますが、とても良い流れで治療が進行しています。アレルギー治療も問題無く無事終わり、残りの日はポートランド・シアトルを楽しんで、日本へ帰る準備をする事になります。

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2015年9月9日水曜日

Art of Medicine、感性と技術


アメリカのドクター達とカジュアルに夕食やゴルフなどの時に興味深いお話しを沢山聞きます。仕事の環境から出て、リラックスした時にしか出ない会話など、とても面白いです。

カルチャー、人種の違いですでに治療に対するアプローチが変わります。確かに標準治療、ガイドライン、使えるお薬の種類、医療行為に関する法律などで縛られますが優秀なドクターほど”Art Of Medicine”を良く言います。

例外なケース、困難な病気、”不可能・無理”と言われる患者、に対してArt of Medicineは、未知の世界を辿る事、経験や技術を使って誰もがまだ行っていない治療方針などで新しい治療を編出していく事を言います。医者の技量やパフォーマンスがすべてで、困難なケースをクリアしていき、新たな経験となる事です。

こういう所はアメリカ人が得意な所だと思います。クリエティブな感性とチャレンジ意識が強く、自信があれば怖がらずに治療方針を決め実行する力です。

あてずっぽうに実験するのではなく、技量と自信があってのこそ出来る技です。

我々の治療プログラムをご存じの方達は、アトピー性皮膚炎治療+アレルギー治療と今は普通になっていますが、これも12年ほど前に始まった治療方針です。

(19世紀アートオブメディソン、医療は科学だけではない;感性・技術も必要とする。錠剤や軟膏だけを作るのではなく;命を扱う事であり、それらを理解し方針を決めなければいけない。)


今でもアレルギー治療・減感作などはアトピー性皮膚炎を患っている患者には行えない。と言われています。では、アトピーの患者に対するアレルギー治療は抗ヒスタミン・点眼薬・点鼻薬のみ。血液アレルギー検査RAST(これもアメリカではほとんど使われなくなった。検査結果と患者の症状がまったく一致しないケースが多いので)に出たものも、治療は出来ない。と行き止まり状態になります。

2002年ぐらいにドクターベイカーとドクターマセソンが共同でアトピー患者のためにアレルギー治療を行う方針を取りました。この時に、本当に空気中のアレルギーから皮膚が悪化するのかどうか、ドクターストロー(ドクターマセソンの教授)に空気中アレルゲンのパッチテストを行う実験をしました。スクラッチテストではなく(IgE),遅延型で花粉やダニなど(IgG)を見るのにはパッチテストが必要でした。結果はやはり、IgEだけではなく、花粉・カビ・ダニなど空気中の物にもスクラッチ以外でパッチテストで反応を示しました。

ここで、やはりアレルギー治療はアトピー患者には良いのではないかと決心したようです。アトピー患者はアレルギーを沢山患っているのは大体みんな知っている事だと思います。不思議ではありません。ここで悪化しないようにアレルギー治療を行う方針を取り、濃度や量を調節し、最高濃度まで上げるRUSH治療を2週間で行う事を編出し、今は安全に、かつ効果的にアトピー患者達にアレルギー治療を出来るようになりました。各自のスペシャリストドクター達が知恵と経験を使い、新たな治療法を編出すのがArt Of Medicineだと思います。

数年後にNew England Journal of Medicine(信頼を置ける医療ジャーナル)の記事で”アレルギーイミュノセラピーはアトピー性の患者に効果的かも知れない”と出ていました。”かも”で終わっていますが、同じ考えのドクターもアメリカのどこかにいたと言う事です。


研究・臨床は当然重要ですが、どうしても時間が掛かり、標準治療だけでは治まらない患者も多いです。その方達のためにArt of Medicineが存在し、他の人間を助ける愛情と新しい道を切り開いていくのが我々の役目だと信じています。

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2015年8月28日金曜日

7月~8月チーム、渡米アトピー治療チーム終了

女性3名のアトピー渡米治療が無事終了しました。お疲れ様でした。

お二人は日本へ直接帰国し、お一人はLAで1ヵ月のバカンスを楽しんでから帰国するようです。それぞれ、違ったアトピーのパターンを持っていたので今回も充実した治療チームでした。

(左から:治験患者A,母、私、嫁、患者A,B、以前のケアホーム担当の方、老後ケアー利用者の方、治験患者B,患者C)
(2名の方はプライバシーリクエストのため、修正されております)

最後の週は恒例のさよならパーティを行って楽しい時間を過ごしました。残念ながらお酒を飲む方がいなかったので、オレゴン産のピノ・ノアールワインは飲めなかったですが、シャンパンを一杯だけ飲んだ方がおられましたが痒くならなかったようです。ディナーは”アメリカ料理”が食べたいとリクエストを受けたので、骨付きリブ・ビーフトライティップロースト・マッシュポテト・グレービー・根キャベツ・ミニペッパー・プレッゼルディナーロール・シーザーサラダ、デザートにコストコのフルーツクリームケーキを用意しました。アメリカはオーブンが大きいので骨付きリブを家で食べる事は日本ではあまりないようです。





”生活の質を上げる事”が我々のゴールです。アトピーの遺伝子を取り除く技術はまだ開発されていないですが、他から見てもアトピーとは判らない、お薬も最小限に使って、痒みもコントロールし、普通の生活に戻る事が治療成功だと私は信じています。こちらでは”完治”とは言いませんが、アトピーマネージメント、コントロールをすると言います。魔法では無いので、努力も必要ですがチームワークを使って病気を維持する事は出来ます。

別件ですが、日本支部のAAJ、明石郁夫さんがアトピー治療のワークショップを8月29日(土)に開催するようです。私もビデオSKYPEで参加出来れば、少しお話しをする予定です(時差の都合により難しい時があります)。まだ空きがあるようなので、ご興味のある方は:ejapan@aaj.sakura.ne.jp にご連絡下さい。

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2015年8月22日土曜日

アメリカ医療の根本的な方針

私は5歳の頃にアメリカへ移住したので、日本の病院に訪れた事がありません。日本のお医者様がアメリカへ患者として渡米されたケースが8件ほどあります。内科・外科医・癌・白血病専門医などさまざま医師達が我々の治療プログラムに参加されております。

1ヵ月や2ヵ月の治療になると、色々とお話を聞けます。興味深い裏話や日本医療の現状なども、私自身の勉強となるのでとても深い会話になっていきます。アメリカの医師達も日本の医療なども興味あるので色々と聞かれます。


80年代にドクターベイカーが日本へレクチャー・見学を行うのに京都へお伺いしたようです。バブリーな頃でもあり、日本ではとても良い体験をされたようです。奥さんもお医者様なので(皮膚科専門医・クライン ベイカー)一緒に行ったようです。観光やショッピングの時に着物屋さんやお土産屋に行った時、”これいいね”とか言った物はすべて次の日にはホテルの部屋へ届けられていたようです。ドクターベイカーが”車とかに指挿したらいけませんよ、アメリカに戻って来たら新しい車が家の前に置いてあるかも知れません!”とジョークを言っていました。


日本での見学では、一番驚いた光景が患者の数だったようです。軍隊的なシステムで、はい次、はい次、とものすごい数の患者をこなしていくのが印象深かったようです。”診察時間はこれだけで良いの?”とお聞きしていたようです。2分から3分が平均の診察時間で、場合によっては皮膚を触らず、そのままお薬を処方するだけのケースもあったようです。”皮膚を触る”と言うのは皮膚科の診断テクニックの一つなのでとても重要な事です。乾燥度・皮膚の肌触り・性質など見ます。


日本の医師達も、事前の問診票や20分~30分の診察などは不可能だと言っていました。国民保健制度である限り、沢山の患者を診ないと成り立たないので1分から3分になってしまう、点数内での治療しか行えない(混合治療として制度は変わって来ているようですが)、新しいお薬の存在を知っていても使えない、など医者自身のコンプレクッスが生じるようです。その理由で自由診療として開業する方もおられました。



アメリカで我々が協調するのは患者への教育と”予防”治療です。こちらの治療費が高額なのは国民保健制度が弱いので(オバマケアー)現地の患者などは”病院への通院や入院日数を出来るだけ最小限にするための予防・教育”を重視します。Preventative Medicineと言います。

例として、アトピー治療での”予防治療”は患者自身が出来るスキンケアー、お薬をレスキュー・道具として使用し、病気に対する但し知識を得て、悪化の要因を避けるか治療する事になります。



予防範囲から出てしまった場合に治療が必要となるので、ドクターのアドバイス・お薬処方などによって予防範囲にまた戻すようにします。これらの方針によって、患者が病気を自分でコントロール出来るようになり、すべて医者任せでは無くなると言う事です。教育と正しい知識を与えるのがとても重要になります。

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2015年8月15日土曜日

7月チーム、アトピー性皮膚炎治療の経過

渡米治療を行われている患者5人中、現在3名が1ヵ月プランのアトピー治療を行われています。それぞれ過去歴がかなり異なるので、各自の治療方針が変わってきました。今週で治療スタートから3週間目で私とドクターマセソンの視点からでは経過がとても良いです。

ケーススタディー
患者A

過去に40種類以上の塗り薬・内服薬・漢方など使用。皮膚表面積80%以上の炎症。
渡米前にステロイド外用剤を長期間使っていなかったのでリバウンドのリスクは無し。

現在の痒み・炎症はほとんど抑えらており、ドクターから”炎症が出るぐらい汗や運動をして、現在の安定度を試して下さい、皮膚をチャレンジして下さい”と指示を受けています。これによって、日本の暑い夏の環境でもアトピーをコントロールする術を覚えます。少し炎症がでてもパニックにならないように、対処法をマスターするためです。

アレルギーイミュノセラピーも無事最高濃度まで達して、今後の治療は日本で継続する予定です。

麦粒腫(瞼の中や目の周りの出来物)と結膜炎はアトピー性皮膚炎と間接的に関連性があると目のスペシャリストドクターギャッティーから教わる。アトピーを患っている方達は黄色ブドウ球菌の感染を起こしやすいので麦粒腫もまつ毛の毛穴から皮脂が出る部分にバクテリアが侵入し、感染を起こし、麦粒腫になるようです。暖かいタオルで瞼を当てて、1週間に2回、まつ毛用シャンプーで洗浄する治療法を教わりました。日本で眼科を何件も回ったようですが、この指示は初めて聞いたようです。すべて点眼薬のみの治療方で、治っては出ての繰り返しだったようです。

目の症状とアトピーを抑えれて一石二鳥でした。

患者B

過去歴を辿ると良く見るケースで、子供の頃から思春期前まではステロイド軟膏のみで抑えられていたが、思春期から成人の時期にどんどん悪化していき、社会人の段階で”脱ステ”を行い、リバウンドを経験する。

塗り薬は強くなる一方で、効かなくなるのを待ち、止めた時にリバウンドを起こし状態がかなり悪化する。その後、大体のケースでは漢方や民間療法に変える方が多いですが、この方は少しだけステロイドなど部位に塗っていたようです。

ご家族もアレルギー、アトピーなど患っている方達もおり、患者本人も喘息を持っていたようです。アトピー・アレルギー・喘息は遺伝性が強いようなので、アンハッピーセットで貰う方が多いです。更に、お互いの病気が関連性が強く、悪化させるサイクルを作ります。

過去にニキビの症状が酷く、アトピー性皮膚炎を患っていても皮脂が良くでる体質と毛穴が詰まりやすいようなので、ニキビ用治療のアキュテインを処方されました。スキンケアを行うのが重要ですが、皮膚が回復してくると乾燥肌が改善され、今度はスキンケアの量を減らすように指示されます。この方も毛穴が詰まりやすいタイプなので、顔・胸・背中の上(皮脂が多く分泌される部位)にはセタフィルローションかほとんど無しでも大丈夫になってきました。

がさがさの肌がニキビが出るほど皮脂が戻ってきているのも回復の証拠です。睡眠も良く取れるようになり、不眠症の部分もだいぶ改善されてきました。ニキビは面倒ですが、癖で潰さなければ問題無く治療出来ます。

患者C

長い間上がり下がりを繰り返し、食事療法を行っていたようです。削除法で悪いと思う物は食べずに、根拠も無く経過も変化が無かったようなので途中で中断されています。ロコイド・ステロイド軟膏での治療で、なんとか抑えているが強いトリガーとの接触で又悪化する。

患者自身の理解力が高く、受け入れる姿勢が強いので一番経過が早く、スキンケアもプロ並みに上手です。この患者は私からの視点では”クラシックパターン”で、難化していっている現在の患者と比べ、治療がスムーズに継続しています。治療効果も高く、帰国後の長期安定が期待されます。

今は最後の滞在期間を使ってアクティブの運動や日光に当たったり、ショッピングしたりの指示を受けています。日常生活のケアー練習と日本へ帰国した後の汗ケアーマネージメントの練習です。


私自身ですら、患者の渡米直後の状態を忘れているので、酷かった頃の自分を忘れる方が多いです。去年からのプログラムで、フラッシュドライブを使って、初診からすべての診察時と帰国時のお写真をお渡ししています。それによって回復度などが判りますし、ご家族などにも見せる事が出来ます。同じ患部の写真をドクターが撮るので、経過が判りやすいです。初診の疲れ果てた無表情の顔からツヤのある笑顔の帰国時の写真だけで違いが判ります。


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2015年8月5日水曜日

アトピー新薬・ドゥプリマブ、新情報


やはり最近になってドゥプリマブに対する質問が増えています。このブログを読んでいる方達は正真正銘の新情報が手に入ります。現在治験が行われているクリニック・リジェネロン本社・現在新薬を投与している治験患者からの情報を書いています。


アメリカでの市場発売はすべてスケジュール通りいけば1年と6ヵ月をゴールとしているようです。日本での治験が遅れているので、発売される期日はそれ以上は最低掛かる見込みです。国民保健制度となると、査定が厳しいと思われるので期日はなんとも言えません。バイアグラなど、本当に欲しいお薬は公認が早いようです。女性の避妊ホルモン剤は公認されるまでものすごく時間が掛かったようです。


”ドクターマセソンの治療にドゥプリマブは使いますか?どのような形で治療に組み込むのか?”と私が聞きました。



ドクターからの回答は:”この新薬の安全性・効果はとても良く、患者本人が自宅で注射投与を出来る事もあり、メリットは高いでしょう。但し、スキンケア・感染・トリガー削除と教育・環境を整える事・安全なお薬(塗り薬・痒み止め・抗ヒスタミン)は治療成功に今まで通りに必要です。この新薬を追加として使う事になるでしょう。強いトリガーと接触すると新薬の効果を貫いて炎症が出ている人を良く見ます。
デメリットとしては、コストの問題になります。乾癬の治療に使う生物薬とほぼ同じ構造なので、それらのお薬のコストになる見込みです。大体平均でHumiraやStellara(生物薬)が年間のお薬費用が$25,000.00(300万円ぐらい)なので、合理的に製造出来るようになったとしても$20,000.00は切らないと思います。
但し、アレルギー症状が治まる傾向があるので、これはヨーロッパで実地したドゥプリマブの喘息に対する治験で効果が発揮しているのがデータにあるので、興味深いです。正式にはアレルギーに対する治験として行っていませんが、喘息の治験では患者募集をIgE値がものすごく高い患者をベースに行ったようです。
今まで行って来た治療のブーストとして新薬を使う事が出来るのが現実的な考えだと思う。”

とおっしゃっていました。ドゥプリマブを使う方はアレルギー注射の必要が無くなる可能性があると言う事ですね。

以前の投稿に記入した苦戦する”5%”の方達に一番メリットはあると思われます。現在治験を行っている方達もこの”5%”に入っている患者グループなので市場に出ても同じような使用になると思います。

下手で判りにくい図になりましたが、”5%”の苦戦する方達にブーストとしてドゥプリマブを使う事によって平均の患者達のように皮膚の回復と安定する事が出来ます。
ドゥプリマブ無しでも安定する方達の方が多いと言う事です。


13年後にジェネティック(他の製薬会社が製造)が市場に出ると値崩れし、もっと広く使われるようになるでしょう。

13年と言うのは、アメリカでは10年間はレシピを守れますが、その後公開する必要があります。ジェネティックを製造するのはコストを下げるために政府も治験期間を短くしたりして、3年ほどで市場に出せる事が出来ます。他の製薬会社が小判鮫出来ると言う事です。

値崩れするまでは、特定の患者以外ではコストと比較するとドゥプリマブ無しで安定する方には価値はあまり無いかも知れません。


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2015年7月23日木曜日

2012年~2014年にケアホームでのお世話をしていたご家族への寄付

このブログ投稿は渡米治療を終えた方達へのメッセージです。


とても悪いニュースが最近判りました、下記が母からのメッセージです:
(ルネとアリーシャをご存じでない方達へ:このご家族は2012年夏から2014年秋までケアホーム施設の患者様達の滞在中お世話をしていました。)



Nozomi ちゃんへの寄付

皆様のお世話をさせて頂いていた、ルネとアリーシャの長女のぞみちゃんが、重い病気で入院しています。
のぞみちゃんは、2歳半となりましたが、先天性で脳に欠陥があることが最近わかりました。
すでに半身の一部に麻痺があり、痛みもあります。
814日に、頭の後ろ側半分の頭蓋骨をはずす大手術が予定されています。
この手術では、助かる確率は50%だそうです。
どうか皆様のお力をお願いしたいと思います。
11000円のご寄付と、彼ら家族に暖かいメッセージを戴ければ、とても力になります。
どうぞ宜しくお願いいたします。
高沢 奈美子

ご寄付の振込先:Info@omcllc.orgにてご問い合わせ下さい。

メッセージ:namikotakazawa@omcllc.org

スペイン語に翻訳して彼らに渡します。

このメッセージはチャットワーク・Eメールにも配信しております。





どうかご協力をお願いしております。Nozomiちゃんの手術の成功を心から願っております。


2015年7月22日水曜日

アメリカでのアトピー治療、体験談・第5話

ゲストブック投稿、第5話になります。この方は6月~7月2014年にアトピー性皮膚炎の治療目的で渡米されました。状態がとても酷く、若い可愛い子なのに肉体的・精神的にはボロボロでした。


初診の日に私がお迎えに行った時は、あまりの疲労と痒さで泣いていて、そのまま会話も無くドクターのオフィスへ行ったのは良く覚えています。この状態ですと、完全に”まな板の鯉”なので潔く新しい知識もすんなり入り、ドクターの指示も確実にクリアしていきました。

滞在中は良くシアトルにも遊びに行き、毎週元気が出てきていました。Bolt Busを利用するとシアトル・ポートランド往復だけのバスで、片道$~25ぐらいで行けます。WiFi搭載のバスで快適な旅になります(私も何度か利用しました)。治療の終盤は毎週シアトルに行っていたような気がします。

治療中に私の結婚式もあり、出席して頂きました。結婚式は6月29日でした。Oregon Golf Clubでのセレモニーとその後にパーティがあり、アメリカの結婚式も経験出来て良かったと思います。

私の結婚式写真です。ワイフは中国系と東ヨーロッパ系のハーフです。

今はとても元気になり、アメリカで留学を決心して語学学校に通っています。アメリカでの治療終了後、留学された方はこの方で4人目になります。英語を勉強してドクターマセソンに自分から感謝の気持ちを伝えたいために留学した患者もいます。

アメリカでの治療後は人によっては、米国との縁が出来、その後ビジネスや留学、投資などにも繋がる方達もおられます。日本のお医者様で治療を受けた方が、今はアメリカの医薬研究者として今年からお勤めされているようです。2009年頃のドル安の頃に投資目的で物件を購入した方などもおられます。アトピーを治療して、ビジネス・仕事に繋げれる方は一石二鳥ですね。本職ではありませんが、そういう部門でもドクターマセソンから勤め先に紹介状を書いて頂いたり、人工授精での法的な部分やビザの関係などもお助けしています。

なんだか、また話が変な方向へ逸れてきましたが、アトピーから解放された後に新しい道を切り開くお助けとしても活躍しています。何歳からでも人生は新しくスタート出来ると信じています。


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2015年7月12日日曜日

アメリカでのアトピー治療、体験談、第4話

今回のゲストブック投稿にご協力して頂いた患者様は、2013年8月に渡米しポートランド・オレゴン州でアトピー治療を受けました。



生後1年からアトピー性皮膚炎を患っており喘息・花粉症の症状も有り。これはいわゆる遺伝のセットで全員ではありませんが、アトピー・アレルギー・喘息セットを受け継いでしまう人が多いです。アトピー・アレルギー・喘息は別々の症状と疾患ですが(アトピーを持ってなくてもアレルギーだけ持っている人も多い)お互いを悪化させる関連性はあります。

私も子供の頃は喘息持ちで肺炎にもなり、幼稚園の頃入院した事もあります。アレルギーも持っており春・夏の花粉シーズンは鼻水・目の痒み・くしゃみ・咳きなどの症状が有り、衣類の洗剤も粉石鹸や匂いが強い洗剤、柔軟剤など使用すると肌が荒れます。アトピーは持っていませんが、皮膚が”デリケート”なようです。

母も花粉症持ちで接触性金属アレルギーを持っています。アロマセラピーなどで使う”自然”オイルなどからも接触性アレルギー反応を起こした経験もあるようです。母の場合はかなりの前向き思考なので、これらの症状を持っていても”私の体はええ物しか使われへん、金・プラチナ・パラディウムしかプレゼントできへんで”など。

私は日本のことわざには限られた知識しかないので、英語で”Glass is half full or empty”と言う表現がありますが、コップにお水が半分しか残っていない、と見るかコップにお水がまだ半分も残っている、同じ物でも見方によって思考が変わると言う事です。ドクターマセソンも、治療中の方達に


”良くなっている所から集中しなさい、まだ炎症が残っている部分ばかり集中すると損ですよ、あなたは渡米した時は全身に酷い炎症が出ていて、夜も寝られない・仕事も出来ていない状態から今は皮膚の表面積の10%以下にしか出ておらず、何十年も患っていた疾患なので回復や色素が戻るのには時間が掛かる部位もありますよ、これから生活の質を上げる事に集中しましょう”

と言われる方もおられます。なんだか話が逸れて来ました、私も喋りだすと止まらないタイプなのですいません。

ゲストブック投稿をして頂いた患者も前向き思考で治療を進めて頂き、日本で使っていた強いステロイド軟膏リスト、キンダーベイト、リンデロンVG、デルモベート(私は通称デーモンベートと呼んでいます)からも離脱し、正しいケアの知識も得て自信をつけて帰国して頂きました。

K.Y.様、ご協力有難う御座いました、多くの患者たちに心が通じる事を願っております。





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2015年7月8日水曜日

アトピー性皮膚炎用新薬・ドゥプリマブ(リジェネロン製薬会社)



我々は製薬会社からの治験患者募集のコーディネートも行って来ました。治験と言うのは、製薬会社が新しいお薬を開発するために効果・安全性・投与量などを見るための研究です。他国の薬事法に公認されるように、大手の製薬会社は世界中で治験を行います。

これらが本当の最新医療であり、まだ市場に出ていないお薬を使う事が出来ます。オレゴン・メディカル・リサーチ・センターはドクターマセソンとドクターブラウベルト博士と友にパートナーで経営されています。アトピーのお薬だけではなく、主に乾癬や水虫などの新薬治験が実地されています。

ねずみの段階から、第一治験までは安全性をかなり強調し、人間への治験に辿り着くまで4~5年は掛かる物もあるようです。



このドゥプリマブ(IL4とIL13受容体を制御するお薬)はモノクローン抗体と言い、人間の抗体をクローンした物を投与します。そうする事によって、安全性も高く、制御する免疫が決められているので副作用もほぼゼロに等しいのです。他の免疫制御剤などは広く制御してしまうので副作用があったり、副腎への負担なども生じます。ステロイドなどは何十年も使われてきているので決して悪いお薬ではないのですが(即効性があるので)次世代のお薬と比べると使い道が違います。

ドゥプリマブは家でご自分で投与出来る治療になるので、1週間に1回、下腹部に決まった量の注射器で打ちます(糖尿のインシュリンと似ているかも知れません)。慣れてくれば、なんとも思いません。初めは確かに少し緊張しますが。



約6名ほどドゥプリマブの治験をコーディネートしましたが、効果はものすごく良かったです。確かにステロイドほど即効性は無いのですが、皮膚の性質などが変わり、もちもちした感じと患者から聞きます。2週間ほどでだいぶ効果を示し、なんとアレルギー症状も治まっています。長期期間使う用にお薬がデザインされているので、安全性も高く、家で自分で打て、副作用が無く、アトピーの因子をコントロールしていきます。

残念ながらリジェネロン社のドゥプリマブ治験はもう終盤に入っており、新規募集がもうほとんどありませんが、それはお薬が市場に出る時期が迫って来ていると言う事です。薬事法はとても厳しく、動きが遅いので第三治験(長期期間の安全性・投与量などを見る最後の段階)が終了してから、約3年は市場に出るまで掛かるようです。



新薬を使ってもスキンケア・感染予防・トリガー削除などには変わりありません。患者の心理で、魔法の特効薬を探す方が多いですが、アトピーの場合はそうは行かないのでドゥプリマブを使ってもドクターマセソンが指示しているケアーは必要なのです。

新薬を投与しても乾燥肌にスキンケアは必要、感染(バクテリア)の対処もこのお薬では出来ず、よっぽどなトリガー(悪化の要因)と遭遇してしまうと、炎症が貫いて出てきます。但し丈夫な肌を維持する事が出来ればちょっとやそっとでは炎症が起こりにくくなります。

アメリカで市場に出るのが3年ぐらいとお聞きしているので、日本ですと後5年ぐらいだと思います。一番の難関はコストになります。製造の時点でものすごく高額なお薬なので、似たようなモノクローン抗体の乾癬に使われているお薬が1年間で250万ほどのコストになっております。果たして日本での国民保険制度で何名のアトピー患者にドゥプリマブを処方出来るかになります。国民保険制度の国はバイヤー力が強いので、大量の発注をする際に値段を強く交渉する事が出来ます。



40%引きでの交渉で日本全国で購入した場合でも1年間の負担が150万ほどになります。日本のアトピー人口全員に処方してしまうと破綻するので、重症の方のみに処方許可が出るかも知れません。誰が重症で、軽症と言われても本人が重症だと思っているかも知れないので、難しい問題になると思います。

このお薬で多くのアトピー性皮膚炎を患っている方達が救われると予測されます。上場している企業で、何千万ドルもアトピー性皮膚炎専用の新薬への開発に投資する商品の方が信用はあると思います。世界各地での治験・研究は約$4,000,000,000.00(400億円)ぐらいは平均で掛かると言われています。



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2015年7月2日木曜日

アメリカでのアトピー治療、体験談、第三話

今回のゲストブック投稿は2014年8月に渡米治療を終えたM.Y.さんです。

過去暦を辿っていくと:
2歳の頃にアトピー性皮膚炎と診断され、肘・膝裏ぐらいの症状はステロイド軟膏で治まっていたようですが、成人になってから悪化していったようです。

30代には脱ステでリバウンドも経験しており、かなり悪化していった様子です。その後、リバウンドで激悪化した状態を引き伸ばしていたため、少しは改善するがその先の治療法が民間療法や温泉療法だけになってしまったようです。私の考えでは皮膚科に対する信頼を失ってしまったので、少しでも良いと思う治療・漢方薬・サプリメントを挑戦していたようです。

渡米した時の問診表リストに、過去・現在使用しているお薬・サプリメントなど記入する項目があるのですが、数が多すぎてリスト外にも記入されておりました(合計21種類の薬品・サプリメント・漢方、保湿剤)。

500名以上の問診表を今まで読んで来た経験上、この方の流れは非常に多く、今読んでいただいている方達も似た用な経験をされている可能性は高いと思います。

滞在中はポートランドの生活も楽しみ、治療に対する知識・スキンケアなどアトピーのコントロールに自信を付けて行きました。




ゲストブックの投稿をブログに連載しても良いと了解を頂、心から感謝しております。多くの方達の希望に繋がる事を願っております。

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