どうしてもウェビナー中にQ&Aがチャットで来てもすべて答えきれる時間がありません。
そのため、すべて頂いた質問が後日お答えする約束をしていました。
勉強会中に頂いたすべての質問と回答は下記となります:
7月2021年 ドクターマセソン・セミナーQ&A
シルバーさんから:トータルの治療料金を教えてください。
米国渡米治療-115万円 + ドクターベイカーアレルギー治療 ~$5000 + OMC通訳・現地サポート・送迎・スーパーバイザー料 $1500 + ケアホーム滞在 $3000 + 航空費(~$1500)
リモート治療-56万9000円
かな いまいさんから:ブドウ球菌撃退法ってありますけど、それとドクターマセソンの治療と違いますか。
黄色ブドウ球菌からの感染は処置する必要がありますが、ADの原因は感染だけではありません。悪化要因の一つにしか過ぎないです。今後も感染を起こさせないようの患者様自身だけではなく、同居されている方達も保菌者となっている可能性が高いため、みんな感染予防を行って頂きます。これによって再感染率を大幅に下げる事が成し遂げられます。感染治療以外にその他の悪化要因追究・駆除・改善、的確なスキンケア、抗炎症剤、そして個別化された疾患に対する知識を付けるのが長期のアトピーコントロールに重要だと考えられております。治療法はエビデンス・科学をベースに、其の上ドクターマセソンの経験と柔軟性、知識によって高い治療成功率を誇っております。
かな いまいさんから:アメリカ、日本はそれぞれ何%の患者がデュピクセンドを使っているかわかりますか?
国によってのデータは判りませんが、デュピクセントが認可されている国(アメリカ・EU・日本)でサノフィからのデータによると、現在使用中の患者様は15万人ぐらいと最近のデータでは出ております。売上から見ると2019年と2020年の売り上げが3000億円~4500億円なので、毎年売り上げは上がっています。
かな いまいさんから : アメリカはサプリメント大国ですよね。アメリカにいた知人が、医者に行ったらサプリを勧められるのが普通だったといっていました。ドクターマセソンはサプリメントを勧めることはないですが、理由はありますか?サプリメントに関してどのような考えを持っていますか?
アメリカは日本よりも食生活が良くないため、サプリメントが盛んになりました。我々がアトピー治療のお進めしているサプリは、ビタミンD2000IUと女性の年齢が~45歳以上ですとカルシウムも追加でお進めしております。ビタミンDは研究データによると普通の食生活で補うのは難しいため、このビタミンは抗菌ペプチドの栄養としても働いているため、良いと言われております。カルシウムは骨粗鬆症にならないようにお進めしております。
かな いまいさんから: 食事療法やコーヒー浣腸、ヨーグルトや酵素、納豆…などの「腸内環境改善」というのは、アトピーの改善できるというのは医療の世界ではどのように答えが出ていますか?
これはとても興味深い課題であり、癌治療などでも腸からの細菌の種類によってある免疫を刺激し、それを治療に活用できるエビデンスなども出てきております。原理としては腸へある種の細菌を導入する事により、免疫を刺激させ、治療に使うアイデアが出てきております。
但し、理論上アトピーに効果があるかも、と言うレベルでまだまだ臨床研究の始めの段階で、興味を示している研究施設がある程度で、まだどの細菌が良いのか、そして改善率や安全性などまだ臨床研究のデータは出ておりません。あてずっぽうに菌を入れるというよりも、特定した細菌を探すための研究なので、まだまだ初期段階と言う事になります。今の所、ドクターマセソンの研究所でもこの治験は行われておりますが、様子見で、大きな変化はみられておりません。
Shimansさんから:質問です!デュピをしていると、血糖値が上がりやすくなり糖尿病になりやすくなるとネットで見かけました。どうなんでしょうか?
現時点では血糖値や糖尿が上がる副作用は記録されておりません。すべての疾患が使用しているお薬の副作用とは限りません。稀なケースで白血球が影響される症例はありますが、デュピクセントのメカニズムでは血糖値に影響する可能性は限りなく少ないと考えられます。
無名から:ビバリーヒルズにも脱ステのお医者様はいるようで、脱ステをしている患者さんの団体のインスタを見ていると脱保湿も取り入れているのかな?と思いまして、脱保湿をやっているのは日本人だけですかね?
99%の皮膚科専門医はアメリカでは聞いた事が無いと思われます。Naturopathと言い、自然治癒に頼る医師もいますが、サブカルチャー的な部分もあり、ヒッピーや自然派の方達が尋ねるクリニックで主にサプリや瞑想・ヨガなどを主体として治療を行うようですが、訴訟も多いです。別世界の医療なので、臨床研究やエビデンスをベースとする治療の世界やグローバルな学会とレベルが違うため、それらの治療法はあまり導入しておりません。将来的にもっと臨床研究を重ね、エビデンスを出すようになれば導入する可能性もありますが現時点では科学者・専門医が使えるデータはあまりありません。
無名から:ky1005の新薬でほんとうにアトピー
が治る時代が来るのでしょうか?
KY1005はT細胞の方をターゲットしているため、デュピやレブリキズマブとかと比べ少し上流です。このため、アトピー以外の他の疾患なども制御できる事を期待されているようです。抗炎症としての効果があっても細菌感染・真菌感染・スキンケアなどの対処が出来ないため、魔法の特効薬ではないと考えられますが、現在Phase2の臨床治験が行われているので、データがとても興味深いです。Phase1で安全性は良いデータが出ているので効力を見るPhase2で新たな答えが出ると思われます。2020年Q3~Q4にデータ収集が終わるはずです。
無名から:'私は乾燥で悪化するタイプです。治療を始めるのは症状がましな夏と、悪化している冬とどちらが効果的でしょうか?保湿は合わないのでできていません。
ADを患っている方はほぼ全員、皮膚の乾燥で痒みが上昇します。治療のタイミングは一番悪化する時と言うよりも、スケジュールなどが合う時期が一番良いと思います。悪化する冬を待つよりも、安定した状態と新たに教わった知識、ドクターからもらう道具で準備を万全にして冬に突入するのが良いと思われます。
無名から:肌の炎症は治癒過程なのでしょうか?
元アトピーYouTuberが炎症は悪ではないと仰ってました。
炎症はとても複雑なシステムですが、腫れや発疹、赤み、痒みや痛みなどさまざまな形で出ます。B細胞からT細胞へIgEを作る指令を送り、それらがマスト細胞と接触すると、次の同じアレルゲンなどの物質と接触したときにヒスタミンを出し、それらが痒みや赤み、鼻水・目の痒みなどに繋がるシステムがあります。この中で現在解明されてきているのがIL4、IL13、IL31、その上流のJAK1などが炎症を引き起こす因子の一種だと判ってきています。これらを阻害するヒト型モノクローン抗体を投与する事により、炎症が出る頻度や強さを軽減させる事に成功しております。
アトピー性皮膚炎の場合、免疫疾患のため、本来は炎症が出ないような物に対しても炎症が出てしまうため、これは不正常な免疫システムと診断され、この結果、あらゆる物質に炎症を起こす事になります。この不正常な免疫システムが暴走しているのはどう見ても良い方向には取れないと思われます。
無名から:現在、カナダのトロントに住んでいて2年近くデュピクセントを打っています。
一生打ち続けろと言われましたが妊娠を希望しています。
妊娠希望なら一度やめろと言われましたがまた重度の症状に戻らないか心配です。
やめるしかないでしょうか。コリン性蕁麻疹も持っています。
あとコロナ打っても平気でしょうか?
デュピクセントは卒業出来る方や生涯使用する方で患者によって異なります。すべての的確なセルフケア・悪化要因駆除などを行っても体内から吹き出るタイプの方は免疫抑制剤が必要となる方もおられますが、我々の患者様の統計ですと~5%ぐらいの方が必要とされております。
妊娠中のデュピクセント安全性はデータが無いため、お答えは出来ません。理論上では妊娠初期は大丈夫かも知れないというレベルなので、妊娠中のお薬は疾患の重度とお薬から胎児への影響のバランスを考えて主治医と相談しながらお進めください。
コリン性蕁麻疹は抗ヒスタミン剤が効果的と言われております。予防的に常時使う事を我々の患者様にはアドバイスしております。
コロナワクチンは妊娠中の女性はアメリカではOKと言われております。妊娠中、コロナに掛かるリスクの方が胎児への悪影響の可能性が上昇すると考えております。
無名から:脱ステを推奨している先生にあなたはステロイド性皮膚炎です。ステロイド依存しすぎてアトピーが治らなくなってます。と言われました。それを言われてからステロイドを使うのが怖いです…実際に脱ステで治ってる方がいらっしゃいますので私も脱ステをするべきなのでしょうか。上手く薬を抜いていくのが難しいです…マセソン先生は薬を使いつつリバウンドなく減らすことが可能のような記事を見たのでそれは出来るのでしょうか。
ステロイド外用剤はコントロールするのが大変難しいため、我々の治療では浸透度が強いタイプは使いません。このため、内服薬などで投与する事により、外用剤ばかりに頼らなくても良いです。
脱ステはお薬をサポート無しで放置状態になりますが、長期ステロイド使用によって副腎機能低下している場合、リバウンドが起こる可能性がとても高くなります。この場合、コントロールしてお薬を辞めないとかなり辛い思いになるため、安全に辞めていく方法を我々は取っています。
脱ステだけで治る治療成功率と期間は判りませんが、自然にアトピーが解消される方も中にはおられます。何か月・何年も我慢した結果、治らない場合、大きなタイムロスとメンタル的にも我慢しきれない方もいます。
ドクターマセソンのリバウンドコントロールは内服薬の調節と同時に感染の処置とその他のケアなど同時に始めるため、超重症レベルのリバウンドも最高記録を誇った方が8週間でコントロール出来ました。平均でリバウンドをコントロールするのは2週間~4週間かかります。
無名から:デュピクセントは何故
保険対象外なのですか⁇
保険対象になる可能性は
ないのですか⁇
デュピクセントは保険対象となっております。日本のガイドラインでは6ヵ月の標準治療が成功しなかった時、皮膚表面積の10%以上ADが発症している方、などの規定はありますが、国保を利用して購入されていると思います。アメリカでは、定価で1本$1850(20万円)なので、月2本で~$3800(40万)ぐらいです。日本の国保利用で月~5万なので大幅なディスカウントにはなっていると思われます。
無名から:'しらさわ先生は日本で
患者治療はされてないのでしょうか?
数年前に検討しましたが、他の医師から、日本でそのような行為をするとハラスメントや嫌がらせ、そして国保へ請求する医師ライセンスなども医療学会から取り上げるためのハラスメントなど起こる事もあるから、と言われプロジェクトはキャンセルしました。医師会の背くような姿勢は日本のカルチャーでは罰せられる可能性があるため、ドクターマセソンの治療は日本では出来ないと判断されました。
無名から:アメリカでの治療で好転反応という概念は存在するんでしょうか?
僕は今、バイオチェンジという微生物を摂取しています。
これを飲んでいれば絶対にアトピーは治ると言われています。この治ると言うのは薬事法違反には思いますが。ただ治る過程で悪くなる(毒素が出る)好転反応が起こると言われています。
ドクターマセソンがベースとする治療のガイドラインでは、好転反応は存在しません。強度のステロイド外用剤など長期に渡って、継続的に広範囲に使用されている方は、お薬を止めるとリバウンドで劇悪化しますが、好転反応とは呼んでいません。疾患が酷くなるだけです。
バイオチェンジの商品は聞いた事がありませんが、臨床研究データのプラセボコントロール・第3者が行っている物であれば、こちらでもデータを分析し治療に導入出来るか検討致します。大きなジャーナルや学会に公表されていない場合、信憑性が低い可能性があります。
毒素と言う言葉はマーケティングと良くデトックスに使われますが、気持ち的に良いと思う方は趣味程度で続けて頂いてもOKです。極度なクレンジングや重度の疾患を治療するために行う事はお勧めしておりません。
無名から:'ステロイドが副腎だけでなく皮膚でも生産されていると聞いたことがあるのですが、事実でしょうか?
もしくはエビデンスはありますか?
コルチゾールは副腎から1日~5mgほど生産されるため、皮膚からの生産量はまだ発見されておりません。現時点では皮膚事態からコルチゾールを作っている可能性は低いと思われます。
無名から:デュピクセントを2年継続しています。スキンケア、洗濯乾燥機してます。
トリガー除去もできる分かる範囲でしてます。
症状は顔がメインで、思った以上に効果は出なく、赤み、かゆみ、乾燥あり、ロコイドとワセリンのmixを症状出る度塗ってます。
このまま続ければいいのでしょうか?急に止めるとリバウンドしますか?
デュピクセント処方してもらっている医者に顔に効くものがないか相談しますが、
コレクチムを試すようにと言いますが、恐いのて試していません。アドバイスお願いいたします。
デュピクセントは長期使用するためにデザインされており、現在のデータでは顔への効力が少ないケースと、途中で止めて、又再開する方が得に顔への効果が弱く、時には顔が悪化する方もおられます。
ロコイドは使いすぎると辞める時に顔が火照ったり、好ましくない副作用があるため、休むを日を必ず作って塗布する事が重要です。使用頻度と期間によりますが、ロコイドは全身型のリバウンドではなく、塗布していた箇所が塗布を止めると赤く火照って炎症が再発するケースを良く見ます。
コレクチムは日本で開発された日本だけの商品のため、データも少なく、まだ判らない所が多いですが、JAK系の外用剤は毛嚢炎になりやすいので、感染処置をしておかないと使用が出来ません。感染が更に悪化するリスクがあるので、塗布して効いた後、時間差でまた再発したりの繰り返しがあるようです。悪いお薬ではないと思いますが、特別良いとも思いません。
もっとトリガーを探し、顔は皮膚が薄いため、ハイドロコーチゾン2.5%以上の浸透度がある外用剤はお勧めしておりません。
無名から:マセソン先生の弟子的な方はいらっしゃるのですか?
ドクターマセソンが主任のオレゴンメディカルリサーチセンターはパートナーが2名おり、ドクターブラウベルトとドクターイースト、かなりレベルの高い皮膚科専門医がチームワークで臨床研究などを行っております。一般の患者様は診ませんが、日本人の方は特別スロットを作って頂いております。ドクターマセソンは日本のアトピー患者を治療するのがとても好きなので、辞める予定もなく、オンライン治療が可能になったので、長く継続できると思います。
ドクターイーストが時には診察に立ち会ったりしておりますので、後継者とするとドクターイーストになると思われます。
無名から:肌から生臭い匂いがしてるのですが何が原因で何の物質なんでしょうか?
感染を起こすと独特の匂いがします。体のあらゆる体液でも、匂いが強い場合、真菌や細菌感染の疑いが強いと思われます。黄色ブドウ球菌からの感染は皮膚のひっかき傷などが黄色くパリパリした状態が多く、英語では”ハチミツ”のようなという表現をします。
無名から:鍼灸師からアトピーは血が原因だといわれました。
血と言うのは、深く追求すると確かにアトピーの原因と予測されているIL4やIL13などは血流に循環しているので、間接的には正しいですが、少し大雑把すぎる説明かも知れません。
これらの因子は遺伝子レベルでの不正常な免疫システムから起こっているため、血を使って体内に循環しますが、正式には”血”の問題ではなく、もっと深い遺伝子のレベルでの問題と理解されてきております。医療の研究は更に深く追求するため、”体質”や”血”とかの表現はあまりされません。