OMC

2016年12月24日土曜日

アメリカで治療を行うための準備

ケアホームやゲストハウスなど、アメリカでの治療を行う場合に生活するたもの準備するために最近色々と患者様からアドバイスを受けました。

始めて渡米される方も多いので、ポートランドで治療期間中快適に生活するのには:
                                    

11月~3月の服装
この季節は雨が多いので、ブーツなど
雪が降る時もあるので防水スプレーと雪でもOKな靴やブーツ(2月からは雪の可能性はほぼゼロ)
ホッカイロ

皮膚が回復してくると、炎症をおこしていた皮膚がぼろぼろ剥けるので両面テープのコロコロ

スキンケアを行うと髪の毛がべたべたするので、ヘアーバンドやカチューシャ

Wi-Fi機能が付いているタブレット・スマホなど

20分間のお風呂中に携帯電話を使うならジップロック袋

洗濯用ネット

ガムテープ

食べ物:
日本茶
梅干し・海苔・ごま塩
米(カルフォルニア米は現地で調達可能)
味噌汁
ドレッシング(アメリカの物は濃い)
クックドゥ系のレトルト

胃薬、頭痛薬や便秘薬は現地でも調達可能だが、種類が判りにくい時もあり、持って行くと安心

フィットネスセンターを利用する場合は、運動服
夏にプールを使う場合は水着
部屋履き用スリッパ

オレゴンは水道水を飲めますが、体が合わない人もいるのでボトルの水を初日に購入する
                                         

これらは今まで渡米してきた方達からのアドバイスでした。




2016年12月10日土曜日

アトピー治療アンケート・データ収集

今年の夏ぐらいからアメリカアトピー治療のアンケートを作りました。データ数としては少ないですが、69名の患者が現在アンケートを記入して頂きました。匿名式なので誰がどのように答えたかはわかりませんが、全体図が判ります。

アトピー治療に熱心な方や我々と頻繁に連絡を取り合っている方達がアンケートを書いた方達のほとんどだと思います。アトピーが良くなった後はブログや掲示板、オンラインでのアトピー世界はおさらばになる事が多いです。アメリカで治療を受けて、アトピーから”逃げた”と批判される事も聞いた事があり、ネットでかなり叩かれる人もいるようです。その方達の声は踏み倒され、アトピー世界とはおさらばになってしまいます。

熱心な方はブログを書き続けたり、講演会に来て頂いたりしてくれています。

下記のデータを見ると:
渡米治療前の状態
とても悪い4~5が92.64%


渡米治療後、現在の状態:
とても良い1~3が89.85%

渡米治療中のサービスやアメリカでの生活
とても良い1~3が85.3%

渡米治療後、生活の質が上昇、病気に対する自信
良い方へ変化があったが98.55%

これらはあくまで小さなデータ数の統計ですが、ドクターマセソンが言うベルカーブに近づいて来ました。大体は15%・70%・15%の割合で振り分けられますが、我々のゴールとしては治療困難になる方を~5%未満に抑えたい所です。当然医学上では100%の確立で病気を治す事は不可能ですが、生活の質を上げる事に集中しています。その結果、アトピーからの混乱や家族、仕事の部門では98.55%の割合で人生のプラスになっています。

ネットでの評価サイト(食べログや旅行ブログなど)はお金を払えば悪い評価を消せるので、我々は使っていません(Yelpですと一つ消すのに$30ぐらいだと聞きました)。もしくは、悪い評価を上げない変わりに金をよこせなども起こっています。

このアンケートは企業用で、第三者が権利を持っているので私からはタッチ出来ません。リンク先も渡米治療後のチャットワーク、もしくは私と直接Eメールしている方でしかアンケートが出来ません。

大きな課題としては、ポートランドの土地価格がどんどん上がっている上、円が弱くなっているので患者様への負担が大きくなります。費用は出来るだけ上げず、なんとか工夫して運営するのにも最近は苦戦になってきています。このまま同じ費用でキープしていますが、大体ドクター達のオフィスは毎年費用が変化する所もあります。

我々はアメリカでもトップのスペシャリト・ドクター達の治療を紹介しているので、相応のサービスを心掛けています。

2016年12月8日木曜日

ポートランドでの生活 クリスマスツリー・カッティング2016年


去年も投稿しましたが、毎年恒例のクリスマスツリー探しに行きました。木の種類はダグラス・ファー、かノーブル・ファーの2種類に分かれています。去年はノーブル・ファーにしたので、今年はダグラスに決めました。違いは枝の太さと数です。ノーブルの枝は太いですが、数が少ないので飾りで埋めないと寂しくなります。ダグラスはもうちょっと”ふさっと”しているので絵本などに出てくる木を想像してください。’

今年も少し田舎のクリスマスツリー・ファームへ行き、のこぎりを借りて切りに行きました。高さは約2メートルちょっとで幅は1.5メートルぐらいです。



プレゼントの山は、リンジーの家族や私の家族、知的障害のケアハウスの子達、患者様達やお客さんなど、結構な数になってしまいます。但し、T-シャツ1枚でも箱に入れて包んだりするので、プレゼントを開ける楽しみを増やしているような感じです。


飾りは毎年同じですが、いつも一つは新しいオーナメントを買っています。去年は宇宙船でしたが、今年はまだ決めていません。ギャグでトランプさんの飾りなど面白いかなと思いましたが、毎日それを見ると腹が立つのでやめました。



この季節はアメリカではめぐみを与える事を集中しています。Food Bankと言い、缶詰や乾燥食品などを持って行ったり、子供達の病院へプレゼントを寄付したり色々とあります。

恵まれない子供達や家庭はこれらの寄付によってこの厳しい時期から救われます。政治、宗教や貧富の差などを忘れて、せめてこの時期だけはみんなが分かり合える事を心から願っております。

追伸:12月8日2016年
ケアホーム用のツリーを昨日、患者様が飾ってくれました。(これは偽の木なのでアレルギーなどの心配はありません)

11月チームのKさん、綺麗に飾って頂き有難う御座います!

2016年12月1日木曜日

東京の2016年講演会から昨日無事帰宅致しました

2016年東京アトピー性皮膚炎医療セミナー、無事終了!


(左から、高沢晃平・OMC、ドクターロバート・マセソン・OMRC、ドクター白沢・Merck Pharm. co.、明石郁夫・AAJ)

午後のディスカッションパネルで、ドゥプリマブ、日本とアメリカ治療の差、スキンケアの重要性などの対談でした。

今年もとても充実した講演会でした!沢山の方達に来て頂き、私、明石さん、ドクターマセソンからも心から感謝しております。この講演会は治療の説明以外に、我々関係者にとってとても心が癒される場となっています。新規の方達は当然、以前渡米された方達とお会いするのも、とても楽しみにしております。ご家族やお子様も連れてこれらる方も多く、ハッピーストーリーを聞くとみんな遣り甲斐が出ます。医療系のお仕事は仕事柄に、問題を解決する事が99%であり、良くなった後はおさらばなので、ついつい問題ばかりだと思ってしまう時もあります。すべての方のお名前は憶えれないですが、顔を見ると、特に印象の強かった方はすぐに思い出します。

2016年での大きな課題が:
”ドクターマセソンはもう辞めてしまうの?いつまで続けるの?”
”トランプさんが大統領になったので渡米するのは危険なの?”
”アトピー性皮膚炎は大まかに二つの原因で成り立っている”
”アトピー新薬のドゥプリマブはどうなってるの?”

が一番印象に残ります。

ドクターマセソンが第一号の日本人患者を治療されてから20年以上経ちます。スローダウンしているのは事実ですが、講演会ではっきり”私は医者として日本の患者様を治療する以上に至福感を感じる物が無いので、これからも新規と今までの患者様に対して治療を続けます”と言いました。”来日するのも、私に来て欲しくないと思う人がいない限りは毎年日本へ行きます”と体力的にもOKのようです。但し、リサーチの方は来年で終わるので、治験や臨床研究などは2017年で終了します。とても心強いメッセージでした。

トランプさんの件に関しても、ドクターマセソンから一言ありました。”確かにトランプが大統領選挙を勝ちましたが、この方の考えは我々アメリカ人がすべて同意しているわけではありません。得にポートランド・オレゴンは人種を関係なく受け入れる姿勢が強く、この州はトランプとは反対していました。私のクリニックでさえ、黒人とメキシコ人のハーフ、アジア系の看護師など、女性8割のクリニックであり、前も今も将来も、人種に対しての考えは変えません。ご心配なく渡米してください”と言いました。

アトピー性皮膚炎に対しても、もっと判りやすい図で説明しました。


黄色い丸が自己免疫疾患 - 赤い丸が表皮バリア疾患
(免疫=体の中)(表皮=皮膚の問題)

上のブルーの箱は外部からの影響で、悪い物はアレルゲンやストレスなど、外からの影響です。良い物はスキンケアや教育などです。

下のグリーンの箱は遺伝子であり、これは我々のコントロール外で有る事を示しています。これは生まれ持った遺伝子の配列であり、親からもらう遺伝子で左右されます。

内服ステロイドや免疫抑制剤、ドゥプリマブなどは、免疫障害(黄色い丸)の方に効果があります。これは全身投与と言い、注射や飲み薬などで投与します。

黄色と赤の丸はお互いを悪化させあいます。両方に集中して治療しないと悪化します。

ドゥプリマブは来年Q1に市場発売を予定していますが、Sonofiの方で製造やマーケティングの問題、データが破損していたりがあるので、延期される予定です。とても残念な事ですが、来年中にはアメリカで発売予定されています。日本はまだ少し時間が掛かるようで、来年中には無理でしょうと、インサイダー情報を貰いました。

ディスカッションパネルでは、日本のお医者様で白沢先生と言う方にも参加して頂きました。先生は5年ほど前に大阪で講演会を行った時に始めてご参加して頂きました。お子様がアトピー性皮膚炎を患っており、ドクターマセソンのプレゼンテーションで覚えた事を自分の子供に行った結果、とても良くなっていったようです。そのおかげで我々も日本の先生との信頼を結ぶ事が出来ました。アメリカの製薬会社、Merck、日本支部のトップランクドクターなので、ふつうではあまりお会い出来ないレベルの方ですが、毎年講演会に参加して頂いています。ドクターマセソンの講演会を聞く前は、自分でも他のお医者様を転々とし、医療関係者なので民間療法には手を出していませんでしたが、行き止まりになっていたようです。別件で、日本のセレブの方もポートランドで治療に来ていますが、まったく同じストーリーでした。”お偉い先生のご紹介”を転々として、結局は皮膚に塩を擦り込んでいたり、訳のわからない状態になっていたようです。セレブ、医療関係者でも辿るルートはまったく同じのようです。困っている方達は収入・学歴・ステータスなど関係なく、行き止まりになっています。

プレゼンテーション内容は後日、いつものようにお写真などを削除した物をUPします。

ドクターマセソン、私、AAJの明石さん、渡米治療を終えた患者様達や新規の方達、みんなのチームワークによってこのプログラムが成り立っています。この情報がお役に立った事を心から願っております。