OMC

2017年1月30日月曜日

アレルギーとアトピー、両方の治療

アメリカ治療プログラムのメリットとしては、アレルギーをイミュノセラピーで治療する事も大きな点の一つです。これはドクターベイカーと言うアレルギー・喘息専門医がドクターマセソンと共同に改良した日本の患者様独自のプログラムです(現地の人にも使えるようになり、アメリカ人も受けれるようになりました)。

空気中アレルギーから反応を起こす物だけが今の医学では治療が可能になっています。接触性(金属やゴム)や食べ物アレルギーの治療はまだ臨床研究が少ないため、良い治療法は残念ながらまだありません。

アトピーを患っている方でアレルギー治療を行いたいと思っても99%の場合、ダメだと言われます。それは当然の事であって、昔はアトピー性皮膚炎を患っている方にはアレルギーイミュノセラピーは行わえないと書かれていました。徐々に学会などで、イミュノセラピーとアトピー性皮膚炎の関連性が出てきましたが、大半の方にはまだ知識が行き渡っていないようです。

アレルギーボトルの量を上手に調節しなければ確かにアトピーの方には悪影響する時もあります。そのため、濃度を薄くし、アトピーの方でも安全に打てるように改良し、濃度を上げて行くRUSHと言う治療法も通常よりもっと早く濃度を上げ、悪化する反応を下げる方法です。

アトピー+アレルギー治療を初めて10年以上になりますが、多くの方達が安全に継続出来ており、花粉症・喘息の症状にも効くのでとても有益な治療となりました。

アレルギーを測るための血液検査はだいぶ少なくなり、スクラッチ検査の方が皮膚に反応が現れるので”証拠が皮膚にある”と言う理論で一般化されています。確かにスクラッチ検査の方が手間もあるので、病院側とすれば血液検査の方が簡単です。

舌下治療も子供などには良いですが、ボトルに入れれるアレルゲンの数が限られており、(1ボトルに付き1種類)大体のアトピー患者はアレルギーを沢山持っている方が多く、1~3種類のアレルゲンでは全然足りません。

アレルギーもアトピーの要因の一つにしか過ぎませんが、とても重要な部分です。バクテリア感染予防・治療、アレルギー、スキンケア、お薬、正しい知識、トリガー削除、すべてが上手くいって治療が成功します。一度皮膚が安定してくると、だいぶ丈夫になっていき中々炎症が起こりにくくなるのでケアが楽になっていく事が多いようです。

魔法のサプリメントや特効薬はなく、小さな物から対処していく事により治療の成功に繋がります。経験上、これらを上手にこなす方ほど回復のスピードも速く、長期の安定に繋がります。


2017年1月20日金曜日

子供専用、ベビーアトピー・アカデミー

今年のプロジェクトで、ドクターマセソン公認の子供専用のケアプログラムを日本で開催する事になりました。

これはOMCのチームが日本で親子へのケア指導とOMCケア製品(洗濯洗剤・保湿剤レベル1・レベル2・クレンザー・シャンプー)で成人アトピー化する前に病気をコントロールするプログラムです。

子供の場合、あまりお薬とか使わずにでも的確なケアと正しい商品、トリガーの知識と病気に対する学習によってアトピーをコントロールできる場合が多いです。アトピー歴も短く、強いステロイドなどもまだ長期に使い始めていない子が多く、難化する前に人生の路線を変える事により、成人アトピーの発症率をかなり下げる事が出来ます。これは学会でも発表されているデータであります(正しいケアだけで成人アトピー化する確率を50%下げれる)。

表皮水分損失(TEWL)からアトピー性皮膚炎と診断され、そのまま正しいケアも教えられず、塗り薬を処方され、塗っては良くなり、止めると悪化の繰り返しの中、民間療法や漢方の方向へ行く方の話を良く聞きます。その間、お子様は痒くて夜は寝付けず、親も重度のストレスからパニック、どんどん悪循環していくようです。

0歳~3歳の間に的確なケアをスタートし、アトピーが軽症でもここからすべて始まります。確かに、将来的にはドゥプリマブと言う素晴らしい武器が公認され、15年ほど経てば値崩れする予想になっていますが、国民保険ではアトピーが重症の方しか処方されない見込みです(コストの問題で)。

今年の5月頃を予定して、現在プログラムを構成中です。東京で親子へのコンサルティング・ケア指導、ケア用品の使い方、トリガーの探し方で大半のお子様たちが楽になると想定されております。

テスト期間で数人のアトピーを患っているお子様(0歳~3歳ぐらい)にこのケアを始めましたが、今の所、お薬を使わずにでもアトピーをコントロールできるようになり、親の方もかなりストレスが軽減されました。夫婦喧嘩の原因にもなっているようで(片側は日本の皮膚科に言われたままステロイドを使い、片側はステロイドは嫌で塩で擦ったり、民間療法派などで別れるようです)意見が違い、子供は良くならないまま途方に暮れている方も少なくないと思います。

東京でのプログラムが出来次第、日程や費用、場所など告知致します。

お子様のアトピーで悩んでいる方達へ、ドクターマセソンの治療とOMCの25年間の経験と新ケア用品すべてを日本へもっていく事により、正しい方針で治療を行うと必ず希望はあります。お互い、チームワークでアトピーをコントロールしていきたいと思います。

これが、ドクターマセソンズ・ベビーアトピー・アカデミーです。
ご問い合わせは:oregonmedicalllc@gmail.com でお願いします。まだご予約はオープンされておりませんが、ご質問などのご対応を致します。

2017年1月13日金曜日

アトピーって結局何が原因なの?

と言う質問を最近受けました。一番ストレートな答えは:
現在の医学で解明されているアトピー性皮膚炎の原因は遺伝性のある病気で、免疫疾患+不完全な皮膚のバリアです。

(黄色い丸が免疫疾患、赤い丸が不完全な皮膚のバリア)

免疫疾患には、現在研究者・製薬会社が開発中の生物薬が制御するインターロイキンは:
IL4とIL13 です。IL31もチュウガイ製薬が開発中ですが、痒みを止めるだけの用でアメリカではあまりまだ高く評価されていません。


これでアトピー性皮膚炎の原因は判りました。では治療法は?

免疫を制御するのには免疫抑制剤(ステロイド・サイクロスポリンなど)、生物薬(ドゥプリマブ IL4 + IL 13、ネモリズマブ IL31など)が現在の医学では一番効果があります。どれも症状や使い道によって異なります。

不完全な皮膚のバリアを対処するのにはスキンケア、トリガー削除、感染予防などになります。これは我々が25年前からずっと言っていた事です。

上記の情報はドクターマセソンが独自で考えた物でもなく、我々の理論でもありません。これは研究者や製薬会社からの臨床研究などが何十年も行われた結果です。病気を解明してからそれに対するお薬が開発されます。あてずっぽうにはお薬の開発は出来ません。

両方の疾患(免疫+皮膚のバリア)を治療しないと、どっちかがお互い悪化させるので中々上手くいきません。

生物薬は他の病気でも多く使われており、副作用が少なく効果がとても良いのがメリットです。デメリットはコストがとても高い事ですが、これも15年ぐらいすればジェネリックの会社が開発を始めれます。その時点で値崩れするので買いやすくなります。

次のアメリカアトピー治療プログラムは:
2月6日スタートです。治療のお問い合わせは:

です。ドクターマセソン、ドクターベイカー、OMCチーム、AAJ、全員でアトピー治療の成功に繋がるようにサポート致します。

治療の正しい道を見つけれる事を心から願っております。

2017年1月9日月曜日

12月チーム、アトピー治療経過

12月チームの方達はクリスマスとお正月を一緒に迎える事になりました。お一人の方は旦那様が数日間、お正月をご一緒されました。大雪の日だったり、晴れが続いたりしてスキンケアのチャレンジになりました。練習にはとても良い気候です。


患者A
過去30年に渡ってさまざまなステロイド軟こうを全身に塗っていました。お薬の種類がとても多かったので、Excelのスプレッドシート2ページにもなりました。日本で存在する塗り薬はすべて使っていたような感じです。ドクターマセソンから、これほどステロイドを使っていると止めた時のリバウンドリスクが高いので、対処しなければいけないと指摘されました。なんと、驚きの事、すべてステロイド軟こうをSTOPしてもリバウンドが出ませんでした!1年ほど使った方でもリバウンドはほぼ出るのですが、運が良いタイプなのか、もしくは渡されていたお薬が独自の調合などもあり、保湿剤と混ざっていると強さが弱くなっていた可能性もあります。理由はともかく、リバウンドが出なかったのはとても良いニュースでした。

スキンケアも上手で、指示通りこなしてくれる理解力の強い患者様です。生まれて初めてと言っていいぐらい、皮膚の性質が変わり、旦那様が数日間滞在している間にカメラマンを雇って写真撮影も行いました。結婚式でもあまり良い写真が撮れなかったようなので、撮り直しのような感じで喜んでいました。

ニット帽から額と首横がかゆくなり、トリガー探しの勉強にもなりました。モルトノーマの滝を登った時にかぶっていたため、素材と汗からトリガーになっていました。現在は滞在を楽しみ、だいぶ生活に慣れているようです。渡米時と今の雰囲気が全然違います。


患者B
渡米時にはお薬をまったく使っておらず、放置状態でした。過去の治療はステロイド軟こう、漢方薬、温泉療法と初めて聞くアーク光線治療を行っていました。実態は良く判りませんが、光を当てて病気を治す、紫外線治療系に聞こえます。幼児の頃にアトピーと診断され、思春期になってから顔から悪化するタイプで、この過去歴は良く聞きます(子供の間は肘・膝裏で、思春期から顔にボンと出る)。顔・首の炎症は空気中アレルギーから悪化するケースがほとんどで、12歳ぐらいからアレルギー体質になる方が多いです。スクラッチ検査でアレルギーを見ると原因が明確になってきます。

すっぴんの状態で治療をスタートしたので、リバウンドのリスクなども無く、ステロイドからの2次的な変化も診られず(独特の紫・グレー色、色素沈着、皮膚の薄み、皮膚が過剰に敏感など)、とてもスムーズな経過でした。クラシックタイプとも言え、ひと昔前の患者様はまだあまりステロイド軟こうとかも使っておらず、温泉療法や漢方だけも多かったです。お薬からの副作用を治療する必要がないため、経過がとてもスムーズでした。

スキンケアがとても上手で、一番ひどかった顔も皮脂が戻り、ニキビが少し出来るぐらいになったので保湿のレベルを下げる事になりました。ドクターマセソンから、外出して色々皮膚をチャレンジしなさいと指示されたので、ポートランドの生活を楽しんでいます。この時期になると、スキンケアの重要性も理解し、治療に対する知識も豊富になるので我々も安心します。


とても良いチームで、ケアも上手なので本当に感謝しております。将来的にも良い状態を保ち、もっと綺麗になっていく事が期待されます。アメリカでの治療は第一歩なので、日本に帰国してから環境を整えて行き、ドクターマセソンの指示通りこなしていく事が長期の治療成功に繋がります。

2017年1月3日火曜日

明けましておめでとうございます!

今までの患者様やこれから新規の方達へ、今年もよろしくお願いします。


2017年の大きな課題とゴールは:
人工授精セミナー、OHSU不妊治療スペシャリスト・ドクターリーの講演会、4月末、5月始めの予定
癌治療コンサルティング、全米での治験やアメリカでトップの癌治療を探し、現在の医学で可能な最先端の検査方法と治療
アトピー性皮膚炎、皮膚科スペシャリスト・ドクターマセソン、ドゥプリマブ公認後の最新アトピー治療プログラム
アトピー性皮膚炎、OMCご家族とお子様向けの日本治療プログラム(4月~10月)
新商品開発:洗濯洗剤、保湿剤(レベル1、レベル2)、シャンプー、クレンザー、日焼け止め、スキンケアセットの製造。”ドクターマセソン”ブランド名、共同でアトピー性皮膚炎の方達が安全に使える商品の開発・製造
2018年(春?)1月~3月、ハワイアトピー治療プログラムの構成

2017年は新しい年、新しい希望を持って、みんなで良い年を作れるように願っております。