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2016年2月26日金曜日

PM2.5はアトピーに影響がある?


アメリカでは全然聞かない名前ですが、日本の方からPM2.5と言う汚染物質が中国から風に乗り、日本へ上陸していると聞きます。西方面に住んでいる方達が2月から4月当たりに一番影響されるようです。これは日本・中国周辺のトリガーとなりますね。特定の季節だけで、空気中からの接触から悪化すると言うのは空気中アレルギートリガーと似ています。

残念ながら化学物質からのトリガーなどはイミュノセラピーの用な治療法はありません。”刺激物”と言う部類のトリガーは、ほとんどの人が反応を起こす物であり、接触の回数や量によって悪化は異なります(例え:洗剤・クリーナーなど)。花粉やダニ、カビなどはタンパク質があるので、アレルギー治療によって減感されていきますが、刺激物は今の技術では無理です(接触性アレルギー、食べ物アレルギーも今は公認された治療法は無い)。

そうなると、空気中の物は避けれないので季節だけ免疫抑制剤などを使う事が効果的になります。

現状では数名の方がPM2.5からアトピーが悪化しているので、空気汚染が我々の患者様にまで影響されて来ました。これから中国が排ガス規制などを真剣に検討してないともっと悪化する恐れがあるので、短期間の免疫抑制剤投与プランを構成しています。

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2016年2月21日日曜日

アメリカ治療プログラムの始まりは?

患者様から良く聞かれます。どのようにしてスペシャリストと出会ったのか?何がきっかけにこのプログラムが始まったのか?

80年代後半・90年代初期、日本は留学・海外出張ブームでした。我々も日本の留学生を数名ホームステイしていました。SonyやToshibaなどの企業もポートランドに来ていました。その流れで日本人が少し増え、インターナショナル学校もその方達のお子様用に出来て私もそこへ通っていました。そのおかげで日本語をキープ出来ています。

留学生の子で、ピアニストを目指している方がおられアメリカの音楽学校に通っていました。我々の家でホームステイしていたので家族の用に過ごしていました。この方はアトピー性皮膚炎を患っている方で、我々も病気の事や日本のアトピー問題などは無知の世界でした。この時代はまだインターネットも無かったので本からの情報が盛んでした。”温泉とアトピー治療”とか言う本を良く見たのを私も覚えています。

色々とお話しを聞いて、日本ではアトピーが全然治らないと言い、”一緒に暮らしていくしか無い、治らない病気”と言われていたので、本人もギブアップ状態でした。

せっかくアメリカに来たので、セカンドオピニオン的な目的で一度アメリカの病院で診て貰ったら?と軽い気持ちで、タウンページの用な物で皮膚科を探しました。そこがたまたまドクターマセソンのオフィスであったのです。25年前は新しい患者を受けて付けていたので、初めて会った時でも初診を受けれました。

留学中にどんどん綺麗になり、嘘でしょ、な感じで良くなっていったようです。当然我々も日本の現状など全然知らなかったので、温泉治療や誤ったステロイド軟膏治療、食事療法など、色々と教えてくれました。そう考えると、インターネット情報の時代になっても25年前からアトピー治療にはあまり進歩が無いかも知れません。まだ人気あるのは食事療法と温泉、漢方、瀉血、問診票で一番良く見ます。

その後、口コミでその子のお友達や親戚などが来ました。みんな同じリアクションで、なんじゃこりゃ、嘘でしょ、と良くなり、今となれば20代の方達だったのが40半ば・50代になって結婚・子供も出来て、充実した人生を送っています。

始まりがアトピー治療だったので、一番経験も長く、ドクターマセソンともお付き合いが長いのでとてもスムーズに進行しています。ありとあらゆるアトピーのパターンを診て来ているので、治療成功には自信を持っています。新しい治療法を取り入れたり、患者の個人差によって治療アプローチを変えて行く事が治療に対する進歩だと信じています。

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2016年2月17日水曜日

アメリカアトピー治療、2月チームの経過

第2週目に突入しました。スキンケアも上手になって来ており、そろそろポートランドの観光が始まって来ています。時差ぼけも無くなり、睡眠が取れるようになり体力も回復して来ているのでエネルギー発散にとても良いです。色々な事を行う事により、あらゆるトリガーと接触したり汗を掻いたりなど、練習にはとても重要です。

3名の中、2名はリバウンド症状があったので、こちらでコントロールする事になりました。リバウンドと言っても、一人の方はロコイドからの”後遺症”であり、正式なリバウンドとは言いません。副腎機能低下や停止では無く、ロコイドを塗っていた場所が赤くほてり、痒くなるのを良く見ます。全身リバウンドで浮腫みや浸出液が出るタイプでは無く、塗っていた場所だけがロコイドを止めると赤く火照るようです。

もう一人の方はリバウンド特有の症状で、全身が熱く、痒いと言うよりも不快感や痛み、腫れなどの症状が出たのでコントロールが必要になりました。毎日浸透度の強いステロイド軟膏を同じ場所に使っていなくても、体の他の部分に毎日使っていると最終的は体の中へ浸透するので、副腎に察知されると毎日使っている事になります。お薬の使い方や正しいケアーの教育を日本でされていなかったので、患者本人では判らなかった事です。”同じ場所に毎日塗っては危険”と言う所までは知っていたようです。

アレルギーイミュノセラピーも第一回目を無事終了し、今週に2回目のラッシュでアレルギー治療を日本で継続する事が出来ます。丁度帰国時が日本の花粉シーズン真っ只中なので早くアレルギー注射が効いてくれる事を願っています。

アレルギーの対処は3つの防御を作ります:

削除法 - これはアレルギースクラッチ検査結果により異なりますが、ダニ防止シーツや空気清浄器、エアコンフィルター掃除(業者に掃除して貰う必要もある場合があります)、畳の上に寝ない事、乾燥機を使って外で拭くを干さない事(外のアレルゲンが濡れた衣類に沢山付くので)などが基本です。

抗ヒスタミン剤 - アメリカではこのお薬はもう20年近くは処方がいらなくなり、長期安全性データなども出ているので、妊娠している女性でも使えるクラスBのお薬となっています。抗ヒスタミン剤は症状が出てから使う物では無く”鎧”のように使う、予防性のお薬です。一度体内に出てしまったヒスタミンを止める事は出来ませんが、ヒスタミンを出させないようにするブロックです。花粉シーズン前から使い始める事によって一番効果が発揮します。使っていてあまり効果が実感できないのは、症状を抑える効果と言うよりも、次に接触するアレルゲンから体を守ってくれます。今はアメリカのコストコでカークランド銘柄のジェネリックですと365錠入りのボトルが$12.00で売っています。日本で国民保健利用で購入するぐらい安いかも知れません。

イミュノセラピー - アレルギー治療を行う事により、100%防ぎきれない空気中アレルギーから体を守ります。免疫を”鈍感”にさせるために行うので、過敏になっているアトピー性の免疫にとても効果があります。2週間に1回注射を打つのが少し面倒な所がネックです。アレルギーの数が少ない方は舌下もありますが、とても少ない数でしか治療が出来ません。今の技術では接触性と食べ物アレルギーの治療法は医学的には存在しません。

日本へ帰国後が本当の治療の始まりなので、あらゆる対処を行い、安定した肌を長く継続する事をゴールとしています。一人一人、アトピーはかなりの個人差があるので、特有なトリガーを追究する事が重要になります。生活環境からお仕事の内容など、すべて見て行きます。”アトピーの方全員が良くなる特効薬”があればとても楽ですね。今の技術ではアトピーの因子を基で止める生物薬しかないですが、まだ市場には出ていません。アメリカでは2018年ぐらいが見込みなのでとても楽しみです。日本の製薬会社もアトピー用生物薬研究がPhase2に入ったので、競争が始まりましたね。これだけ製薬会社が莫大な金額を出して研究を始めていると言う事はニーズを理解して来ていると思っています。アトピーで苦しんでいる方達の声がやっと医学の世界に届いて来ているかも知れません。

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2016年2月10日水曜日

アトピーセミナー、2月13日(土)2016年

我々のアライアンス、アトピーアソシエイションジャパンが東京でアトピーセミナーを行います。これで第17回目になるようです!

詳しい情報はここのリンクに書かれています:
アトピーセミナー2月13日2016年

さまざまな疑問や不安点、アメリカの治療の情報に関する事や渡米治療を終えた方達とお会いする機会があります。あまりにも綺麗になっている方達はサクラのように見えるかも知れません。

私も出来ればお時間が合うとビデオSKYPE出演致します。

まだ少し手こずっている方達なども参加して頂けると現実味があると思います。現に、2月グループの一人の方も、去年の講演会で少しまだ手こずっている患者とお話しをして、この治療は科学的根拠がある物だと信用したようです。ぴかぴか、すべすべの方達だけを呼んでも、それはちょっとずるいですよね。

渡米治療に決心出来なくても、アトピーに関するとても良い情報が得られると思います。日本で出来る事を初めて、それから渡米する人も多いです。

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2016年2月4日木曜日

2月渡米アトピーチーム、治療スタート!

ようやく、2月2016年チームのアトピー治療チームがスタートしました。女性メンバー3人で、30代と40代の方達です。初診とアレルギー検査が終わってから、体が楽になるのでケアホームで寝まくってます(多分12時間以上)。これだけ長く寝れたのは何年ぶりでしょうか。様子を見に行っても、ケアホームがしーん。。としてします。始めの1週間は取り返す用に寝る事が多いです。睡眠を取る事はドクターマセソンの指示でもあります。

患者A
現役看護師、医療関係者の方達は理解力が強いタイプが多いので治療参加前に11月の講演会に出席して頂き、”医療的根拠があるので渡米を決めた”とすぐに決心しました。医療の知識があるため、あまり民間療法や化学的根拠が無い物には手を出しませんが、ステロイド軟膏だけでは中々安定せず、看護師のお仕事は手にかなり負担が掛かるのでずっと悪化していたようです。アレルギースクラッチ検査でも結構反応が多く、顔や首の炎症が空気中からの悪化、手は子育てと看護のお仕事による影響や、白衣などからの悪化などをこれから工夫していかなればなりません。皮膚に感染も診られます。

患者B
手の平と足の裏、鼻のてっぺん以外はすべて強度の炎症が出ています。炎症が出ていない皮膚が見当たらないため、スクラッチテストが出来ない方でした。血液検査でアレルギーを探す事になりました。去年に渡米治療された方のお友達のようです。有名な温泉療法なども通ったり(ここで以前渡米した方とお知り合いになったようです)していたようです。一番重要なポイントは、長期間内服ステロイドを使っていた事です。こういうケースをもっと見るようになってきました。少量の内服ステロイドを1年以上使用していたにも関わらず、炎症を全然抑えれていないので、何のために。。となっていました。長期間内服ステロイドの副作用はとても深刻なので、ドクターマセソンが慎重に内服から離脱出来るように数ヶ月のプランを作ります。その間に皮膚を改善させ、正しいケアの教育をしていきます。PMLE(日光アレルギー)の可能性あり、皮膚に感染も診られます。

患者C
免疫疾患がとても多い方。一見あまり炎症が出ていないように見えますが、顔と首以外は体に炎症が出ています。長期間ステロイド軟膏で抑えているので、爆発的には炎症が出ていないですが、リバウンドを起こすリスクがあるので、リバウンドコントロールが必要になる可能性があります。さまざまなお薬アレルギー、食べ物アレルギーと接触性アレルギー(主に金属)を持っています。セファム系の抗生物質にアレルギーを持っているので、シプロの方を使う事にしました。幸い抗生物質は種類が沢山あるので多少お薬アレルギーを持っていても心配はありません。皮膚の感染有り。

このように、アトピーの治療はかなり個性があるので、これらの方達全員に”これを食べると治るよ”や、”すべてに効く温泉”などが難しい事が判ります。全員一致している所が感染率です。私の経験上では、日本からのアトピー患者はステロイドなどは渡されていますが、感染の対処が一人もされていないので、100%の感染率になっています。問診票に他の病気で抗生物質を使った時にアトピーが少し落ち着いたと書いてある方も少なくありません。当然バクテリアだけが治療のすべてではありませんが、感染を起こしているといくらステロイドを使っても治まりません。

5兆円と10年以上掛けて開発するアトピー新約のドゥプリマブでさえ全員のアトピー患者には効かないかも知れないので、魔法の温泉や薬草などが全員のアトピーに効くと言う可能性が少ないかも知れませんね。

医療に100%は存在しないですが、2月チームの患者様達に最善の治療を尽くし、快適に、楽しく過ごせるようにするのが我々の役目です。

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