OMC

2020年6月23日火曜日

ZOOMウェビナーから頂いたQ&Aのお答え

今年も無事ドクターマセソンの米国アトピー性皮膚炎セミナーが終わりました。今年はコロナで来日できなかったため、始めてZOOMを使ってウェビナー形式で情報を公開しました。

ZOOM素晴らしいですね。自宅から、自分の聞きたい部分だけ参加したり、こちらも日本へ行って会場を借りたりホテル代など。。色々とメリットがあります。当然直接お会いする信頼感は作れませんが、80%は出来ていると思います

ZOOMの良い所はセミナーの途中でもいつでも質問が出来るシステムがあり、それが私の方で溜まって行きます。Q&Aの時間を作りましたが、すべての質問に答える事が出来ませんでした。そのため、すべての質問をコピペし、近々にお答えする事を約束しました。

ドクターマセソン渡米治療患者の代表者としている、かなさんがQ&Aのお答えを綺麗にまとめてくれました:https://kanachin-atopi.com/zoom/



圧倒的にデュピクセントに関する質問が多かったですが、ハイター風呂にも興味があったようです。
不思議だったのが脱保湿に関してお話をしましたが、その件に関しては一つも質問を頂けませんでした
脱保湿に対する医学的根拠と理論の間違っている所など、反論をお待ちしていましたが、何も来ませんでした。
漢方や多くの”民間療法”と言われるタイプの治療も日本のドクターとも混ぜてお話しましたが、それらのトピックスもまったく質問を頂けませんでした。少し残念です。

いつも参加して頂いている渡米治療後の患者様や、サポートして頂いている方達へ、心から感謝しております。
新規の方達も勇気を出して、新しい情報を取り入れようとする姿勢をするだけでも大きな第一歩となります。民間療法の宗教的な思考から抜けるのは大変難しいとは思います。
かなさんも、患者としての重要な意見など、私が見えない部分もあるので、日本の現状をよく理解されております。

セミナーの最後にかなさんから、患者様へのメッセージが印象強く残りました。
お金は後でどうにでもなる、時間は二度と戻ってこない” これは我々の患者様もよく言っていました。”なんでもっと早く治療をしなかったのか、20代、30代を取り戻したい”

新たな道はみんな怖がるのは普通です。我々の手を取って、一緒に進みませんか?治療前、治療中、治療後、患者様がギブアップしない限り、私もギブアップしません。これはドクターマセソンのポリシーです。

2020年6月19日金曜日

ドクターマセソン、最新のシミ取りクリーム

今回は美容の話になりますが、ドクターマセソンがお進めしていた処方クラスのシミ取りクリームはセレブや美容にこだわっている人達の秘密のクリームでした。

トライルマと言い、人気のある商品ですが皮膚科からの処方が必要です。
効果は良いですが、強さはレベルは一つで、使いすぎると皮が剥けたり痒くなったりするリスクがあります。使い方のバランスを取れるようになると、副作用も最小限に抑えシミをほぼ確実に消すと言ってよいほど効果が劇的です。



最近、ドクターマセソンがトライルマの副作用を更に減らし、効力をその人のシミの深さ・濃さなどによって独自に調合出来る薬局を探し、作る事に成功しました。いつも実験台となる私の母がもう中毒になっているぐらい気に入って使っています。

これもドクターマセソンの診察(強さなどを皮膚の性質によって調節するため)と処方が必要となりますが、一度診察すると、次からはよっぽどシミの状態が変わらない限り、発注が出来る事になります。一人一人に合わして赤みや皮膚の剥けなどの副作用を最小限に抑えて効力をUP出来るのはメリットが高いです。

処方レベルの美容商品は、OTC(処方無しで変える商品)と違って馬力が全然違うのと、無用なマーケティングやCMの費用も入っていないため、一本当たりは市販の商品よりも高いですが、効力のスピードとほぼ間違いなく効果があるので無駄に他の商品を気長に使ってまーまーの効果で終わる事がほとんどありません。

コロナの影響で中々手に入らなかったので、母もシミが新たに出来、今日やっと届いたので、ビフォアアフターの経過観察を致します。
このシミ取りはアトピー性皮膚炎の方でも使えますが、治療を終えて、安定している方のみとなります。指示に個人差があるのでそれは個別にご相談下さい。


2020年6月5日金曜日

コレクチム、効果と安全性は?

日本で世界初のJAK阻害剤の軟膏バージョンが今月認可されるようです。
JAK系のお薬は内服薬としてすでに市場に出ている物もあれば(アトピー治療以外での使用)、現在臨床試験中の物もあります。

昔のプロトピック認可の頃と同様、”アトピー救世主”のように取り上げられるのはマーケティングとなります。

アトピー治療の道具として、新たな武器として使用が考えられるのは:
プロトピックが合わない人がこれを代用
局所的にしぶといエリアをこれで叩く
顔に使えるので、強度のステロイドを使えない部分にこれを使う事が可能のはず
(効力はTriamcinolone、通称タックと匹敵すると言われています)
アメリカでは子供の研究データもあるので、日本でも子供に使えるようになるはず

失敗するリスク:
アトピーの炎症が広範囲の場合、これを全身とかに塗り吸収率が高いと白血球数値が下がる可能性がある。JAK1内服薬での副作用でこれが見られるので、外用剤でもあまりにも広範囲に使用すると内服薬レベルでの吸収率がリスク
これだけ塗って、ケアを全くしないと効果は減少する
白血球数値が下がると感染リスクが上昇する

非ステロイドだと思い、大量に長期間塗布すると、副作用のリスクが心配なので、日本の医師からこのお薬の安全な使い方の教育・指示をきちんとしてもらう必要があります。怖がらなくても良いですが、非ステロイドと言う言葉に惑わされ、使いまくると良くない結果になる可能性があります。
市場に出てから新たな副作用や治験では判らなかったデザインの問題など明確になるので、それらも慎重に見ながら使う事をお勧めします。

新たな武器として使えるのは全体的にはプラスだと思います。

2020年6月3日水曜日

デュピクセント速報:米国で6歳~11歳への使用許可

5月26日2020年に米国連邦薬事法から、デュピクセントの使用年齢制限を6歳~11歳に下げました。これはサノフィとリジェネロン、共同での臨床研究成果によって大きな勝利となりました。

これはデュピクセントだけに限らず、他の生物薬も期待できます。

モノクローン系、生物薬研究レースは下記の用になっています:

レブリキズマブ ダーミラ製薬 → リリー製薬が買収
フェーズ2、2B終了、フェーズ3、10月2019年から実地 
IL13阻害剤
コメント:
副作用、特に結膜炎の発症がデュピクセントよりも低い可能性がある。その他の副作用はデュピと似ている部分もあるが、全体的に低い。
効力は前線での観察ではデュピよりもよさそう。
私の個人的な経験ではデュピよりも効果が早い。
レブリの治験に参加した方で、デュピに移行した方を見ていると、レブリの方が安定度が高かったとの評価もある。

トラロキヌマブ  アストラゼネカ製薬 → レオ製薬が買収
フェーズ3終了、2020年FDAデータ提出予定、ワンネスバイオテック社と商品化をする提携を組んだ
IL13阻害剤
コメント:
副作用、上気道感染症と頭痛が見られたが、とてもリスクは低い。
前線では効力は”まーまー”と言われている。
結膜炎の副作用が今の所データにはない。
デュピのライバルとして第一候補。市場の予想ではまだデュピの方が人気があると想定され、デュピが効かなかった人に次のオプション、もしくは結膜炎の副作用が好ましくないかたが移行できるオプションとなる可能性がある。

バリシチニブ リリー製薬
フェーズ3終了、2020年FDAデータ提出予定、円形脱毛症に対する治験もBreak Through Therapy をFDAから所得、コロナウイルスの治療としての治験が始まる
JAK1阻害剤
コメント:
副作用、頭痛は吐き気、肝臓数値上昇など、MAB系の生物薬よりもリスクは高い
かなり良い効果と即効性がある。
生物薬が徐々に確実に良くなっていく感じであれば、JAKはステロイドの用な即効性とパワーがある。
副作用が一番ネックで、シクロスポリンの代わりに使う療法としては良いと思う。
コストが生物薬よりもかなり安く製造できる可能性あり。