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2010年4月17日土曜日

始めに。。

始めまして、今日が始めてのブログ投稿になります。これから序所に今までの治療のお話や現在の患者さんの治療経過などを書いていきたいと思います。

2006年からさまざまな患者さんが渡米して治療にこられました。多くの患者さんがアトピー性皮膚炎の方達でした。重症の症状から軽い症状のアトピーなど、いろいろと違うパターンの方がいます。でも全員の共通点が普通の日常生活を維持し、痒みを無くしたいことです。ほとんどの患者さんが標準治療で皮膚が安定しない後、民間治療や漢方薬を使ったり、食事制限をしたり、その後挫折したりしてます。患者さんがこちらに治療に来る前に書いてもらう問診表にすべて書いてもらいます。

パターンとしては、子供のころにアトピーと診断される->ステロイド軟こうの処方->一時的によくなる->思春期から大人になるにかけ激悪化->ステロイドの強さが上がる->ステロイドが効かなくなる->リバウンドを起こし標準治療が怖くなる->漢方や民間治療を試す->あまり効果なしか多少はましだが改善はみられない->ステロイドに戻るか挫折。

、のアトピー暦が問診表によく見られます。正直言って、僕も日本の医療の状態はアメリカからではぜんぜんわかりません。唯一わかるのがアメリカではアトピーが発症している人をぜんぜん日常に見かけません。というか、僕はポートランドで一人も見たことがありません。たまたまの可能性もありますが、日本へ毎年行くときに電車やバスに乗ると滞在中に必ずアトピーの人を見ます。日本人だけの病気と言うのもおかしいですし、げんにAtopic Dermatitisと言う病名もアメリカには存在します。どうも子供の間に治療し、絶対にリバウンドを起こさせないようにお薬などを処方しているようです。大人になっても、強いステロイドの塗り薬などを使っていなければ炎症が起こっても治療が行いやすいです。正しい知識とスキンケアなどでみんな維持しているようです。

アトピーと言う言葉もこちらではぜんぜん知られていません。”皮膚炎”程度の言葉を使っています。アトピーと言う言葉は日本では違う意味があるようです。日本から来る患者さんのお話などや問診表を読んでいくと、日本での医療の現状が序所にわかってきます。お医者さんを攻めるよりも国レベルの問題になっていくと思います。医療保険システムが最新の治療や新しいお薬の使用などを妨げる形になっているところがあるかもしれません。

癌治療や人工授精なども同じケースが見られます。日本と同じような治療もありますが、やはり患者さんが選べれる治療の数が違います。こちらでは日本人と違って”がまん”をあまりしないカルチャーがあります。その結果、どれだけ患者さんが楽に副作用がなく治療を行うことを重視します。これをQuality of livingといいます。当然”がまん”はどんなカルチャーにも大切ですが、病気の場合は我慢しなくてよいと言うことです。乳がん患者の治療で抗がん治療を行ったとき、患者さんが怖がっていました。お仕事がいけない、常に気分が悪く、体重は減り、ほぼ寝たきり状態が続くのでは。。と。実際手術が終わり、抗がん治療が始まったとき、気分など悪くならずお仕事も普通にできました。髪の毛は落ちましたが幸い坊主が似合う方でした。この患者さんは現在ホルモン治療を継続しています。日本では胸を切り落として、人口の胸を入れることを進められましたが、こちらで手術終了後、胸は切らずにいけました。放射能パルーン法で、癌がある部分のみに放射能を当てて治療をしたので、他の臓器や体へのダメージがなくなるわけです。

こう言う治療が普通だと思っていましたが、日本から来る患者さんはいつもびっくりしています。

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