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2015年8月15日土曜日

7月チーム、アトピー性皮膚炎治療の経過

渡米治療を行われている患者5人中、現在3名が1ヵ月プランのアトピー治療を行われています。それぞれ過去歴がかなり異なるので、各自の治療方針が変わってきました。今週で治療スタートから3週間目で私とドクターマセソンの視点からでは経過がとても良いです。

ケーススタディー
患者A

過去に40種類以上の塗り薬・内服薬・漢方など使用。皮膚表面積80%以上の炎症。
渡米前にステロイド外用剤を長期間使っていなかったのでリバウンドのリスクは無し。

現在の痒み・炎症はほとんど抑えらており、ドクターから”炎症が出るぐらい汗や運動をして、現在の安定度を試して下さい、皮膚をチャレンジして下さい”と指示を受けています。これによって、日本の暑い夏の環境でもアトピーをコントロールする術を覚えます。少し炎症がでてもパニックにならないように、対処法をマスターするためです。

アレルギーイミュノセラピーも無事最高濃度まで達して、今後の治療は日本で継続する予定です。

麦粒腫(瞼の中や目の周りの出来物)と結膜炎はアトピー性皮膚炎と間接的に関連性があると目のスペシャリストドクターギャッティーから教わる。アトピーを患っている方達は黄色ブドウ球菌の感染を起こしやすいので麦粒腫もまつ毛の毛穴から皮脂が出る部分にバクテリアが侵入し、感染を起こし、麦粒腫になるようです。暖かいタオルで瞼を当てて、1週間に2回、まつ毛用シャンプーで洗浄する治療法を教わりました。日本で眼科を何件も回ったようですが、この指示は初めて聞いたようです。すべて点眼薬のみの治療方で、治っては出ての繰り返しだったようです。

目の症状とアトピーを抑えれて一石二鳥でした。

患者B

過去歴を辿ると良く見るケースで、子供の頃から思春期前まではステロイド軟膏のみで抑えられていたが、思春期から成人の時期にどんどん悪化していき、社会人の段階で”脱ステ”を行い、リバウンドを経験する。

塗り薬は強くなる一方で、効かなくなるのを待ち、止めた時にリバウンドを起こし状態がかなり悪化する。その後、大体のケースでは漢方や民間療法に変える方が多いですが、この方は少しだけステロイドなど部位に塗っていたようです。

ご家族もアレルギー、アトピーなど患っている方達もおり、患者本人も喘息を持っていたようです。アトピー・アレルギー・喘息は遺伝性が強いようなので、アンハッピーセットで貰う方が多いです。更に、お互いの病気が関連性が強く、悪化させるサイクルを作ります。

過去にニキビの症状が酷く、アトピー性皮膚炎を患っていても皮脂が良くでる体質と毛穴が詰まりやすいようなので、ニキビ用治療のアキュテインを処方されました。スキンケアを行うのが重要ですが、皮膚が回復してくると乾燥肌が改善され、今度はスキンケアの量を減らすように指示されます。この方も毛穴が詰まりやすいタイプなので、顔・胸・背中の上(皮脂が多く分泌される部位)にはセタフィルローションかほとんど無しでも大丈夫になってきました。

がさがさの肌がニキビが出るほど皮脂が戻ってきているのも回復の証拠です。睡眠も良く取れるようになり、不眠症の部分もだいぶ改善されてきました。ニキビは面倒ですが、癖で潰さなければ問題無く治療出来ます。

患者C

長い間上がり下がりを繰り返し、食事療法を行っていたようです。削除法で悪いと思う物は食べずに、根拠も無く経過も変化が無かったようなので途中で中断されています。ロコイド・ステロイド軟膏での治療で、なんとか抑えているが強いトリガーとの接触で又悪化する。

患者自身の理解力が高く、受け入れる姿勢が強いので一番経過が早く、スキンケアもプロ並みに上手です。この患者は私からの視点では”クラシックパターン”で、難化していっている現在の患者と比べ、治療がスムーズに継続しています。治療効果も高く、帰国後の長期安定が期待されます。

今は最後の滞在期間を使ってアクティブの運動や日光に当たったり、ショッピングしたりの指示を受けています。日常生活のケアー練習と日本へ帰国した後の汗ケアーマネージメントの練習です。


私自身ですら、患者の渡米直後の状態を忘れているので、酷かった頃の自分を忘れる方が多いです。去年からのプログラムで、フラッシュドライブを使って、初診からすべての診察時と帰国時のお写真をお渡ししています。それによって回復度などが判りますし、ご家族などにも見せる事が出来ます。同じ患部の写真をドクターが撮るので、経過が判りやすいです。初診の疲れ果てた無表情の顔からツヤのある笑顔の帰国時の写真だけで違いが判ります。


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