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2015年8月22日土曜日

アメリカ医療の根本的な方針

私は5歳の頃にアメリカへ移住したので、日本の病院に訪れた事がありません。日本のお医者様がアメリカへ患者として渡米されたケースが8件ほどあります。内科・外科医・癌・白血病専門医などさまざま医師達が我々の治療プログラムに参加されております。

1ヵ月や2ヵ月の治療になると、色々とお話を聞けます。興味深い裏話や日本医療の現状なども、私自身の勉強となるのでとても深い会話になっていきます。アメリカの医師達も日本の医療なども興味あるので色々と聞かれます。


80年代にドクターベイカーが日本へレクチャー・見学を行うのに京都へお伺いしたようです。バブリーな頃でもあり、日本ではとても良い体験をされたようです。奥さんもお医者様なので(皮膚科専門医・クライン ベイカー)一緒に行ったようです。観光やショッピングの時に着物屋さんやお土産屋に行った時、”これいいね”とか言った物はすべて次の日にはホテルの部屋へ届けられていたようです。ドクターベイカーが”車とかに指挿したらいけませんよ、アメリカに戻って来たら新しい車が家の前に置いてあるかも知れません!”とジョークを言っていました。


日本での見学では、一番驚いた光景が患者の数だったようです。軍隊的なシステムで、はい次、はい次、とものすごい数の患者をこなしていくのが印象深かったようです。”診察時間はこれだけで良いの?”とお聞きしていたようです。2分から3分が平均の診察時間で、場合によっては皮膚を触らず、そのままお薬を処方するだけのケースもあったようです。”皮膚を触る”と言うのは皮膚科の診断テクニックの一つなのでとても重要な事です。乾燥度・皮膚の肌触り・性質など見ます。


日本の医師達も、事前の問診票や20分~30分の診察などは不可能だと言っていました。国民保健制度である限り、沢山の患者を診ないと成り立たないので1分から3分になってしまう、点数内での治療しか行えない(混合治療として制度は変わって来ているようですが)、新しいお薬の存在を知っていても使えない、など医者自身のコンプレクッスが生じるようです。その理由で自由診療として開業する方もおられました。



アメリカで我々が協調するのは患者への教育と”予防”治療です。こちらの治療費が高額なのは国民保健制度が弱いので(オバマケアー)現地の患者などは”病院への通院や入院日数を出来るだけ最小限にするための予防・教育”を重視します。Preventative Medicineと言います。

例として、アトピー治療での”予防治療”は患者自身が出来るスキンケアー、お薬をレスキュー・道具として使用し、病気に対する但し知識を得て、悪化の要因を避けるか治療する事になります。



予防範囲から出てしまった場合に治療が必要となるので、ドクターのアドバイス・お薬処方などによって予防範囲にまた戻すようにします。これらの方針によって、患者が病気を自分でコントロール出来るようになり、すべて医者任せでは無くなると言う事です。教育と正しい知識を与えるのがとても重要になります。

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