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2015年11月7日土曜日

アトピー性皮膚炎は一つの原因だけでは無い

病気の実態を理解していないと治療は不可能です。残念ながら、アトピーは遺伝性のある病気で免疫疾患の一つです。英語での”完治”(Cured)は今の技術では不可能です。この病気はコントロールしていく事が治療になります。

免疫が過敏になって、炎症を起こしてしまうので、刺激させない事が重要です。これを”トリガー削除”と言います。悪化の原因を追究して、それらを治療するか避ける事、日常生活を整える必要があります。個人差がありますが、アレルギー検査やアトピーの炎症パターンなどによってどのトリガー(悪化の要因)が強く出ているか判ります。

炎症が出ている所、もしくわ初めにアトピーが悪化し出した所がトリガーポイントになります。人によっては顔・首が一番酷く、体はあまり出ていなかったり、そのパターンの真逆の人もいます(顔・首綺麗で体がすごく酷い)。このようにアトピーもパターンがあるので、そこからもヒントが出てきます。

今の技術では一本勝負のお薬はまだ開発されていませんが、アトピーの実態も判り、原因も判っています。アトピーの因子を持っている以上、その因子を刺激させない事が長期間の安定に繋がります。まずは出ている炎症を抑え、その後に炎症を起こさせないようにトリガーを探して行き、正しいスキンケアに励み、感染予防も行い、イミュノセラピーアレルギー治療も継続し、安全なお薬を必要な時に使う事が渡米治療を終えた後の治療になります。

Dupliumabのすごい所はアトピーの因子を直接ターゲットし(IL4とIL13受容体)、クローン抗体で中和する役目があるので、素から止める作用があるので素晴らしいお薬です。間接的に喘息やアレルギーの症状も治まる方もいます。同じ因子が作用しているという考えです。ドクターマセソンの治療にこのお薬が使えるようになると、鬼に金棒状態になる見込みです。全員は必要ないと思いますが。

あらゆる悪化の要因を止めていく事が治療の成功に繋がります。”たかがお風呂程度で””乾燥機を使うだけで本当に違うの?””保湿したって全然痒みが取れない”と一つ一つするだけでは効果がありません。一気に全部する事により、ちりが積り山になる法則です。

新しい図を作りました:


この図はすごく省略された物です。これだけでも悪化の要因があらゆる方向から因子を刺激しようとします。そこを一つ一つ対処していかなければいけません。一つの原因だけに集中すると、他のトリガーによって刺激されるので成功しません。一人一人の原因を明確にしていき、長期間の安定に繋げる事がゴールです。その場限りでの炎症を抑えるだけでは救急病院での処置と変わりません。

魔法の特効薬は存在しませんが、正しい知識と安全なお薬の使い方、患者様の努力で治療成功に繋がります。

2015年大阪、ドクターマセソン来日講演会 11月28日(土)
セミナー公式ウエブサイト:
http://www.a-association.com/article/104309134.html

サインアップ・ウエブサイト:
http://www.reservestock.jp/page/show_entry_form/88811/

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