OMC

2015年12月7日月曜日

膠原病・SLS、アメリカ最新医療

最近の依頼で膠原病の治療をコンサルティングしました。この病気に対してOMCの経験は無かったのですが、多くの人たちが苦しんでいる事が判りました。慢性的な持病であり、一生お付き合いする病気です。アメリカではリウマチスペシャリストのドクターがSLS(膠原病、ルペスとも呼ぶ)を治療します。

この病気は色々な形で症状が出るので、診断はSLSの決まった免疫を血液検査する事により、白黒はっきりと疾患を持っているかどうか判ります。C4タンパク質の低下やr(ギリシャアルファベットでローと読む)の数値などによって明確になります。その他は患者自身の状態、付け根の痛み、肝臓・腎臓機能の低下や血栓などが特徴です。とても危険な病気でコントロールが必要になります。

アメリカ医療でSLSの治療は、ほぼ全員がPlaquenil(Hydroxychloroquine)と言うお薬を使います。これはマラリアやリウマチ用としても使われています。アメリカとヨーロッパが公認しているのですが、残念ながら日本は一時期公認した後、取り消したようです。どうも何かハプニングがあったような気がします。

免疫制御剤の一種ですが、ステロイドを長期間使うよりも日常の副作用が少なく、長期のリスクも少ないと言われています。半年から1年に一回、眼科でのチェックが必要のようです。

可愛そうに、現在の患者様も長期間ステロイド内服しており、不眠症、浮腫み、など常時副作用が出ており、現在のルペスが落ち着いているのでお薬の数や量を下げて行きたいようです。免疫制御剤でもルペスをコントロールできない場合は、Dupliumabの用なモノクローン生物薬も今年に公認され市場に出ています(やはり高額ですが。。1年間の平均投与量で$40,000ほど)。このお薬は最終手段としてあります。

我々の治療方針では、悪化するまで待つよりも病気をコントロールしておかなければいけません。定期的な血液検査できちんとモニターし、お薬の量を調節する事が重要ですが、お薬からの副作用で生活に支障が出ると、それも問題です。”我慢しなさい”はあまりアメリカ式では無いので、副作用が出来るだけ少ない物に変更し、患者様が楽になって頂ける事をゴールとします。

最新のお薬で副作用も少なく、効果も良い物で生活の質を上げる事により、病気のコントロールが出来ていると言えます。この方も10種類以上ののみ薬を毎日飲んでおり、確かに必要な物もあります。但し、”この副作用にはこのお薬、あの副作用にはこれを飲んで。。”になるとお薬のぐるぐる地獄化していきます(精神障害の治療で良く見るケースです)。

内科・消化器系・リウマチスペシャリストドクター、全員のチームワークによって治療を終了しました。お互いのドクター同市がオンラインのカルテシステムなど使って、情報を共通にし、治療方針をみんなで決めるのがアメリカの強さだと思います。

(ドクターゲイレン、胃腸スペシャリスト)

(ドクターポルトノフ、リウマチスペシャリスト)

(ドクターアーバック、内科。この先生は私の個人的な内科の先生でもあります)


まだお若い方なので、これから病気を上手にコントロールしていく事を願っています。

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