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2015年10月6日火曜日

日本へのお薬発送と税関の問題

今回の投稿は渡米患者された方達の情報になりますが、重要なので更新する事にしました。

ここ最近になってお薬の発送がものすごく困難になりました。今までの10年間は、たまーに税関で止められる事がありましたが、最近はほぼ全部開けれらるようになりました。我々も厳しくなるたびに工夫をしていますが、税関の係員や日本でのマスコミなどによって厳しさが異なるようです(痛み止め事件やセレブのパーティドラッグ輸入など)。



幸い、痛み止めの出荷はあまりないですが、アレルギーボトルやニキビ用のお薬、免疫制御剤などが止められるケースが多いです。高価な物なので患者様も心配します。

必要な書類や成分、処方箋などすべて同封しているのにも関わらず止められるので、税関側からの書類を提出する必要があります。

最近に、我々の古くから治療を受けている患者様から貴重な情報を頂きました。患者からの視点でどのような方法でお薬(このケースはアレルギーボトル)を税関から通して貰ったかの手順と書類を送って頂きました。


2015年版 税関で止まった場合の手続き方法
※時期や場所により、手続きに差があるようです。参考程度にご覧ください。

STEP1 厚生局に必要書類を提出します。
  外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせ」というハガキが、簡易書留で届きます。
  注射液の冷蔵保存を依頼するため、ハガキ中央に書いてある税関に電話連絡をして、どの郵便局で保管されているのかを確認します。ハガキ左上にある「通知番号」が必要になります。
  ②で教えていただいた郵便局に電話をして、冷蔵保存を依頼します。
  ハガキ右側、連絡事項に書いてある【問い合わせ先】に電話をして、手続き方法を聞きます。
私の場合は、関東信越厚生局が窓口でした。個人使用のための輸入かどうかの確認と(「はい」と答えました)、今まで薬監証明を出したことがあるのかを聞かれました。輸入前に薬監証明が必要であることの説明も受けました。
  ホームページを見ながら説明されます。
関東信越厚生局⇒医薬品等[薬監証明]⇒輸入手続きで税関から連絡のあった方へ
⇒5.個人使用のために輸入
  提出書類は、ホームページからダウンロード可能です。必要事項を記入し、厚生局に送ります。
【提出書類】
■「輸入報告書」2提出⇒記入見本あり。別紙ご参照ください。
■「商品説明書(個人・医療従事者用医薬品)」1枚提出⇒記入見本あり。別紙ご参照ください。
Invoice(高沢さんから送られたメールに添付されている書類。送り状のことです。商品の内容が書かれています。)
use written directive(高沢さんから送られたメールに添付されている書類。これが「医師からの使用指示書」になります。)
  ■はがきのコピー(表面のみ)
  ■返信用封筒(A4が入る大きさの封筒に切手を貼って、自分の住所と名前を書いて送ります。封筒は、A4が三つ折りで入る大きさ「長形3号」が便利です。)

 STEP2 税関に薬監証明を送ります。
  厚生労働省確認済み印と割り印のついた「輸入報告書」が届きます。これが薬監証明です。
  はがき中央に書いてある、税関に電話連絡。
  薬監証明をファックスするよう言われます。担当者名とFAX番号を伺い、FAX送信。
  注射到着。到着時に、通関料や税金が請求されます。
私の場合は、70ドルの注射液2本で、900円でした。

到着までの期間:土曜日 はがき到着
        (土日は問い合わせができないため)月曜日 税関と厚生局に連絡
        火曜日 厚生局に書類送付
        木曜日 厚生局より薬監証明が届く
        金曜日 税関に、薬監証明をファックス

        土曜日 注射液到着

とても貴重な情報ですね。

提出書類の見本も書いて貰いました:

〔別紙第1号様式〕
※( 医薬品 輸入報告書
          
平成
厚生労働大臣殿
輸入者(受取人)氏名(法人に
あっては名称及び代表者の氏名)     患 者 名     
住所(法人にあっては主たる事務
所の所在地)          患 者 住 所   
電話番号:患者電話番号     
品     名
数  量
業許可等の有無
Trs/Wds/Env←注射液の内容
Mld/cat←注射液の内容
別紙ご参照ください
1
1本 計2(注射の本数)
(      )製造販売業
(      )製造業
□毒劇物輸入業
輸入の目的
①治験(企業)用、②臨床試験(医師)用、③試験研究・社内見本用、④社員訓練用、
⑤展示用、⑥個人用、⑦医療従事者個人用、⑧再輸入品・返送品用、⑨自家消費用、
⑩その他(                      )
誓約事項
(右側の□すべてにチェックを入れる)
上記輸入の目的のために使用するもので、他に販売、貸与又は授与するものではありません。
(個人用又は医療従事者個人用の場合)厚生労働省ホームページの「個人輸入において注意すべき医薬品等について」を輸入前に確認し、輸入後も随時確認します。
(試験研究・社内見本用の場合)人又は人の診断の目的には使用しません。
製造業者名及び国名
James W. Baker MD Allergy Asthma Dermatology アメリカ合衆国
輸入年月日
AWBB/Lの番号
到着空港、到着港又は蔵置場所
平成〇年〇月〇日
はがきにある通知番号を記入
はがき中央に記載のある場所を記入
(例)東京税関東京外郵出張所
(再輸入品・返送品用の場合)再輸入・返送に至った理由及び今後の措置について記載すること。
特記事項



厚生労働省関東信越厚生局
薬事監視専門官
毒物劇物監視員               
Eメール :メールアドレス    
(注)1.※( )欄には,医薬品,医薬部外品,化粧品,医療機器,体外診断用医薬品,再生医療等製品, 毒物,劇物の別を記
入すること。
   2.この様式の大きさは日本工業規格A4とすること。

〔別紙第5号様式〕

商品説明書
(個人・医療従事者用医薬品)

商品名

別紙のとおり
化学名、一般的
名称又は本質
①ヒアルロン酸、②ボツリヌス毒素、③痩身効果、
④アスコルビン酸、⑤歯牙漂白剤、⑥ミノキシジル、⑦アバスチン、⑧サリドマイド、⑨不活化ポリオワクチン、⑩リドカイン、
⑪メラトニン、⑫ヨウ化カリウム、⑬タミフル、
⑭シルデナフィル、⑮漢方
⑯その他( 指示書のとおり               )
用途

①ガン治療、②強壮剤・ED薬、③うつ・気分障害・不眠治療、
④栄養補充、⑤美容、⑥避妊、⑦アレルギー治療、⑧育毛、
⑨ワクチン、⑩皮膚麻酔、⑪眼科治療、⑫歯科治療、
⑬特定疾病治療、⑭震災関連、⑮動物の治療、
⑯その他(                         )
※特定疾病:介護保険法施行令第2条に規定する疾病(ガンを除く。)
具体的な用途
(効能又は効果)
アレルギー反応の緩和
規格
5cc/ボトル
(注) 1.この用紙は承認等を受けていない医薬品を個人用又は医療従事者個人用の目的で輸入する場合に提出すること。
2.この様式の大きさは日本工業規格A4とすること。

アレルギーボトルの場合は上記の書き方になります(ボトル数や内容成分は患者によって異なりますが)。

この手順は、お薬が税関で止められた場合のケースですので、毎回必要ではありません。但し今後の税関の方針では、お薬をすべて止められる場合は必ず必要になってくるかも知れません。。違法のドラッグなどから日本を守る体制だと思いますが、正式な患者達も流れ弾を食らう事になりますね。

細かく手順を書いて頂いて有難うございました。渡米患者からのサポートネットワークはとても重要な事だと心から信じています。感謝しております。

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